RAB(後退時ブレーキアシスト)(オートマチック車)

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RABは、後退時に自車の真後ろの静止車両や壁などの障害物を検知して表示と警報音でお知らせします。衝突の可能性があると判断した場合はブレーキを作動させることで衝突を回避、または被害を軽減します。

知識

  • RABは、システムによるブレーキが作動したときに、次のデータを記録します。個人情報(例:氏名・性別・年齢・作動場所)や、会話その他の音声データは記録しません。

    • 対象物からの距離

    • 車速

    • アクセルペダルおよびブレーキペダルの操作状況

    • シフトレバーの位置

    • 外気温

    • ソナーセンサーの感度設定

  • 次のようなものは、障害物として認識しないことがあります。

    • 歩行者

    • 動いているもの

    • 枝や遮断機など尖ったものや細いもの

    • 布や雪など音波を吸収するもの

    • 表面の角度が斜めになっているもの

    • 車両より小さいもの

    • 車両よりも高い位置や、地面近くの低い位置にあるもの

    • 自車の中心から左右に外れた位置にあるもの

    • 地面に対して垂直でないもの

    • 車両進行方向に対して直角でないもの

    • 凹凸なもの、波打っているもの

  • シフトレバーをRにしたとき、すでにリヤバンパーのすぐ近くにあるものは認識しないことがあります。

  • ソナーセンサーの取り扱いをお守りください。(→RABソナーセンサーの取り扱いについて

  • 次のときは、システムが正常に作動しないことがあります。

    • ソナーセンサー付近が極端に暑いとき、または寒いとき

    • 大雨などでソナーセンサーまたはソナーセンサー付近に大量の水がかかったとき

    • 霧や雪、強風、砂嵐など悪天候のとき

    • 他の車両のホーン、エンジン音、エアブレーキ音などの高周波音が近くで鳴っているとき

    • RABのソナーに近い周波数の音が近くで鳴っているとき

  • 車両を改造したり、リヤバンパーに次のような部品を取り付けたりすると、システムが正常に作動しなくなるおそれがあります。部品の取り付けなどが必要なときは、トヨタ販売店にご相談ください。

    • フォグランプ、フェンダーポール、ラジオアンテナなどの部品

    • ホーンやスピーカーなどの高周波音を出す部品

    • 字光式ナンバープレートなど

  • 次のような状態のときは、システムが地面や壁などを障害物として検知することがあります。

    • 積載などにより、車高が極端に変わっているとき

    • 後退方向に極端な上り坂があるとき

    • 後退方向に縁石があるとき

    • 草や砂利が多い道路や穴やわだちがある地面を後退しているとき

    • 狭いトンネルや狭い橋、狭い道路、狭いガレージなど、物や壁が車両に隣接した場所で後退しているとき

    • 極端な上り坂または下り坂を後退しているとき

    • 段差を後退しているとき

  • 次のような状態のときは、システムが正常に作動してもブレーキが効きにくく、衝突を回避できないことがあります。

    • タイヤを正しく装着していないとき

    • 路面が滑りやすいとき

    • 急な坂道を走行しているとき

    • マンホールのフタの上などを走行しているとき

    • パンク修理キットで応急修理をしたとき

    • タイヤチェーンを装着しているとき

    • 車両やブレーキに異常があるとき

警告

  • 安全運転を行う責任は運転者にある。後退時には、ブレーキペダルを踏める状態で、必ず目視によって周辺状況を確認する。

    • RABの検知性能・制御性能には限界があります。天候や周囲の状況、車両の状態により、警報音やブレーキ制御の作動が遅れたり、作動しなかったり、衝突が回避できない場合があります。

    • RABは、歩行者や動物、動いているものを認識するように設計されていません。

  • RABだけに頼った後退は、絶対にしない。

    • システムを過信すると思わぬ事故につながり、重大な傷害に及ぶか、最悪の場合、死亡事故に至るおそれがあります。

  • 車両などをけん引するときは、必ずRABをOFFにする。

    • RABが予期しない作動をし、事故につながるおそれがあります。

  • 踏切から緊急に脱出するときなど、RABを解除する必要があるときは、落ち着いてアクセルペダルを踏み続けるか、RABをOFFにする。

    • システムが遮断機を障害物として検知し、ブレーキが作動することがあります。(→RABをON/OFFにするとき

  • シャシーダイナモメーターやフリーローラーなどを使用するときは、必ずRABをOFFにする。

    • RABが予期しない作動をするおそれがあります。

  • 車両後部にアタッチメントパーツ(サイクルキャリア、バンパーガード)を取り付けた場合は、必ずRABをOFFにする。

    • システムの誤作動を引き起こし、思わぬ事故や破損を起こす可能性があります。

RABの作動

シフトレバーをRに(メータのシフトポジション表示がRに変化)し車速約1.5 km/h~15 km/hで後退を続けたとき、衝突の危険があると判断されると、衝突を回避するために自動的にエンジン出力を抑制し、強いブレーキが作動します。

警報音に加え、割り込み画面を表示します。

RABによる停車後はブザーが鳴ります。その後ゆっくりとシステムによるブレーキが解除され、クリープ走行を開始するため、車両停車後は必ずブレーキペダルを踏んでください。このとき、RABが一時停止します。シフトレバーをR以外にすると復帰します。

  • 後退中

  • 加速抑制+ブレーキ

  • ブレーキにより停車

知識

  • クリアランスソナーが鳴っていても、RABは作動しないことがあります。

  • 加速抑制中にアクセルペダルを踏み続けると、RABをキャンセルすることができます。

  • RABによる停車中にアクセルペダルを踏んだとき、RABは作動しません。

  • 次の場合は、RABが解除されます。

    • 車両が停車してから3秒が経過したとき

    • いずれかのドアを開けたとき

    • RAB・クリアランスソナー警告灯が点灯したとき

    • RAB OFF表示灯/一時停止表示灯が点灯したとき

  • 障害物を検知できなくなったときは、RABがキャンセルされます。

警告

システムによるブレーキで停車した後はすぐにブレーキペダルを踏んでください。お車が動き出すおそれがあります。

RABの一時停止

RABの作動後、シフトレバーをR以外にするまで、および次のようなときには、RABが一時停止します。

  • ソナーセンサーに氷や雪、泥などが付着したとき

  • リヤバンパーのすぐ近くに物がある状態でシフトレバーをRにしたとき

  • RABのソナーに近い周波数の音を検知したとき

  • TRCとVSCを停止したとき

  • TRACKモード中、プリクラッシュブレーキをOFFにしているとき(→プリクラッシュブレーキをOFFにするときTRACKモード

このとき、RAB OFF表示灯/一時停止表示灯が点灯します。

RAB・クリアランスソナー警告灯

システムに異常があると点灯します。トヨタ販売店にご連絡ください。

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