SRSエアバッグシステム

SRSエアバッグシステムについて

フロントSRSエアバッグ

  1. 運転席SRSエアバッグ/助手席SRSエアバッグ
    車両前方から乗員が重大な傷害を受けるおそれのある大きな衝撃を受けた場合に作動し、シートベルトが身体を拘束する働きと併せて、前席乗員の頭部や胸部などへの衝撃をやわらげる装置です。
  2. SRSニーエアバッグ
    運転席SRSエアバッグと同時に作動し、前方に移動する運転者の下肢への衝撃をやわらげる装置です。また、下肢の動きを受けとめることで姿勢の変化をおさえ、身体全体の保護効果を高めます。

SRSサイドエアバッグ&SRSカーテンシールドエアバッグ

  1. SRSサイドエアバッグ
    車両側方から乗員が重大な傷害を受けるおそれのある大きな衝撃を受けた場合に作動し、シートベルトが身体を拘束する働きと併せて、前席乗員の主に胸部や腰部への衝撃をやわらげる装置です。
  2. SRSカーテンシールドエアバッグ
    車両側方、または車両前方から乗員が重大な傷害を受けるおそれのある大きな衝撃を受けた場合に作動し、シートベルトが身体を拘束する働きと併せて、前席と後席乗員の主に頭部への衝撃をやわらげる装置です。

知識

作動条件

すべてのSRSエアバッグはエンジンスイッチがONのときのみ作動可能になります。

SRSエアバッグが作動すると
  • SRSエアバッグは膨らんだ後、ただちにしぼんで視界を妨げません。(SRSカーテンシールドエアバッグを除く)

  • SRSエアバッグは効果を発揮するために瞬時に膨らみます。このため、展開中のエアバッグと接触して打撲やすり傷、やけどなどを受けることがあります。

  • SRSエアバッグが作動すると、作動音とともに白煙が発生しますが、車両火災ではありません。また、人体への影響もありません。ただし、残留物が付着した場合は、すみやかに水で洗い流してください。まれに皮ふに刺激を感じる場合があります。

  • SRSエアバッグは一度膨らむと再使用できません。トヨタ販売店で交換してください。

警告

SRSエアバッグについて

SRSエアバッグシステムに関して次のことを必ずお守りください。
守らないと、衝突などのとき効果が十分に発揮されず、命にかかわる重大な傷害につながるおそれがあります。

  • シートベルトを正しく着用し、シート位置・ハンドル位置を調整して正しい運転(乗車)姿勢をとる。
    SRSエアバッグシステムはシートベルトを補助する装置です。SRSエアバッグシステムだけでは身体の飛び出しなどを防止できないばかりか、エアバッグ本体からの衝撃を受けてしまいます。

  • 膝の上に物を抱えるなど、乗員とSRSエアバッグの間に物を置いた状態で走行しない。
    SRSエアバッグが膨らんだときに物が飛ばされたり、SRSエアバッグの正常な作動を妨げるおそれがあります。

  • シートカバーを前席シートに取り付けたり、敷いたりしない。

  • SRSエアバッグシステム構成部品の周辺を強打したり衝撃を加えたりしない。

お子さまを乗せるとき

お子さまを乗せるときは次のことをお守りください。守らないと、命にかかわる重大な事故につながるおそれがあります。

  • お子さまは後席に座らせて必ずシートベルトを着用させる。
    お子さまを助手席に乗せると、SRSエアバッグが膨らんだときに、命にかかわるような重大な傷害につながるおそれがあります。

  • お子さまをSRSエアバッグの前に立たせたり、膝の上に抱いたり、背負ったりした状態では走行しない。

  • 12歳以下、または身長150cm以下のお子さまが乗車するときは、必ずチャイルドシートを使用する。
    6歳未満のお子さまはチャイルドシートの着用が法律で義務付けられています。
    チャイルドシートの使用方法は、チャイルドシートに付属の取扱説明書をご覧ください。

  • チャイルドシートは、必ず後席に取り付ける。

  • 助手席にチャイルドシートを絶対に取り付けない。
    事故などで助手席SRSエアバッグが膨らんだとき、重大な傷害に及ぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。

  • SRSエアバッグが膨らんだ直後は、SRSエアバッグの構成部品に触れない。
    構成部品が大変熱くなっていますので、触れるとやけどをするおそれがあります。
    SRSエアバッグが作動すると、ガス排出穴からガスが抜けてただちにしぼみ始めます(SRSカーテンシールドエアバッグ、SRSニーエアバッグを除く)。排出穴からのガスに直接触れた場合に、やけどをするおそれがあります。

  • 大きな衝撃を受けた場合、SRSエアバッグの作動の有無にかかわらず、必ずトヨタ販売店で点検を受ける。
    SRSエアバッグが正常に作動せず、命にかかわるような重大な傷害につながるおそれがあります。

運転席SRSエアバッグ・SRSニーエアバッグ

ハンドル部に格納されたSRSエアバッグおよびハンドル下のパネル部に格納されたSRSニーエアバッグが瞬時に膨らみ、その後しぼみます。

警告

運転席SRSエアバッグ・SRSニーエアバッグについて

運転席SRSエアバッグ・SRSニーエアバッグに関して次のことを必ずお守りください。
守らないと、システムが正常に作動せず衝撃を受け、命にかかわる重大な事故につながるおそれがあります。

  • ハンドルを交換したり、センターパッド部にステッカーなどを貼らない。
    SRSエアバッグシステムが正常に作動しなくなります。

  • SRSエアバッグ格納部に身体(手、顔、足、胸など)を近づけない。

助手席SRSエアバッグ

助手席インストルメントパネル部に格納されたSRSエアバッグが、瞬時に膨らみ、その後しぼみます。

助手席SRSエアバッグは、助手席に同乗者がいなくても運転席SRSエアバッグと同時に作動します。

警告

助手席SRSエアバッグについて

助手席SRSエアバッグに関して次のことを必ずお守りください。
守らないと、システムが正常に作動せず衝撃を受け、命にかかわる重大な事故につながるおそれがあります。

  • SRSエアバッグ格納部に身体(手、顔、足、胸など)を近づけたり、もたれかからない。

  • インストルメントパネルの上面またはその周辺にステッカー類を貼ったり、アクセサリー、ナビゲーションシステムや芳香剤などを置かない。
    SRSエアバッグシステムが正常に作動しなくなったり、作動時にこれらの物が飛び、命にかかわるような重大な傷害につながるおそれがあります。

  • フロントウインドウガラスにアクセサリーなどを取り付けたり、インナーミラーにワイドミラーを取り付けない。
    SRSエアバッグシステムが正常に作動しなくなったり、作動時にこれらの物が飛び、命にかかわるような重大な傷害につながるおそれがあります。

SRSサイドエアバッグ・SRSカーテンシールドエアバッグ

運転席、助手席各シートに格納されたSRSサイドエアバッグおよび左右のフロントピラー、ルーフサイドに格納されたSRSカーテンシールドエアバッグが瞬時に膨らみ、その後しぼみます。膨らむのは衝撃を受けた側のみです。

SRSサイドエアバッグとSRSカーテンシールドエアバッグは、乗員がいなくても作動します。

警告

SRSサイドエアバッグ・SRSカーテンシールドエアバッグについて

SRSサイドエアバッグ・SRSカーテンシールドエアバッグに関して次のことを必ずお守りください。
守らないと、システムが正常に作動せず衝撃を受け、命にかかわる重大な事故につながるおそれがあります。

  • フロントシート背もたれのSRSサイドエアバッグ格納部に身体(手、足、顔)を近づけたり、ドアにもたれかかるような姿勢で座らない。

  • お子さまなどに後席からフロントシートの背もたれを抱え込むような姿勢はさせない。

  • SRSサイドエアバッグ格納部周辺に物を置いたり、カップホルダーなどのアクセサリー用品を取り付けない。
    SRSサイドエアバッグが作動したときこれらが飛び、命にかかわるような重大な傷害につながるおそれがあります。

  • ドアにもたれかかったり、フロントピラー・センターピラー・リヤピラーおよびルーフサイド部や天井に近づかない。
    SRSカーテンシールドエアバッグが作動したときに頭部などに強い衝撃を受け、命にかかわるような重大な傷害につながるおそれがあります。特にお子さまを乗せるときには注意してください。

  • フロントウインドウガラス、ドアガラス、フロントピラー・センターピラー・リヤピラー、ルーフサイド部などSRSカーテンシールドエアバッグ展開部周辺にアクセサリーやハンズフリーマイクなどを取り付けない。
    SRSカーテンシールドエアバッグが作動したときに、飛ばされて危険です。

  • フロントピラー、リヤピラー、ルーフサイド部などSRSカーテンシールドエアバッグ展開部は、強く叩くなど過度の力を加えない。

運転席、助手席SRSエアバッグおよび運転席SRSニーエアバッグが作動するとき、しないとき

運転席、助手席SRSエアバッグおよび運転席SRSニーエアバッグは車両前方から乗員が重大な傷害を受けるおそれのある大きな衝撃を受けた場合に作動し、シートベルトが身体を拘束する働きと併せて、前席乗員の頭部や胸部、下肢などへの衝撃をやわらげる装置です。

車体の衝撃吸収構造により、衝突時のエネルギーは車体がつぶれることで吸収または分散され、車体の損傷が大きくても乗員への衝撃は大きくならない場合もあります。
したがって、車体の損傷が大きくてもSRSエアバッグが必ずしも作動するとは限りません。

作動するとき

  • 次のようなときに作動します。

    約20 km/h~約30 km/h以上の速度で厚いコンクリートのような壁に正面衝突したとき、またはこれと同等以上の衝撃を受けたとき

  • 走行中路面などから車両下部に強い衝撃を受けたときも作動することがあります。

    深い穴や溝に落ちたり、縁石に衝突したときや、ジャンプしたり、道路上の突起にボディ下面を強くぶつけたとき

作動しにくいとき

  • 次のように、部分的に衝撃を受けたときや車両前方から衝撃が加わらなかったときは作動しにくくなります。

    • 電柱などに衝突したり、トラックの荷台にもぐり込んだとき

    • 片側衝突(オフセット衝突)したり、斜め前方へ衝突したとき

    • 駐車している車両など、衝突の衝撃により移動または変形するものに衝突したとき

  • また、次のような場合はSRSエアバッグがまれに作動することもありますが、本来の効果は発揮されません。

    後ろから衝突されたり、横方向から衝突されたり、横転や転覆したとき

作動しないとき

次のようなときは作動しません。

一度SRSエアバッグが作動した後の衝突

SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンシールドエアバッグが作動するとき、しないとき

SRSサイドエアバッグは、シートベルトが身体を拘束する働きと併せて、前席乗員の主に胸部や腰部への衝撃をやわらげる装置です。
SRSサイドエアバッグは、車両側方から乗員が重大な傷害を受けるおそれのある大きな衝撃を受けた場合、作動します。

SRSカーテンシールドエアバッグは、シートベルトが身体を拘束する働きと併せて、前席と後席乗員の主に頭部への衝撃をやわらげる装置です。
SRSカーテンシールドエアバッグは、車両側方、または車両前方から乗員が重大な傷害を受けるおそれのある大きな衝撃を受けた場合、作動します。

SRSサイドエアバッグおよびSRSカーテンシールドエアバッグの作動・非作動は、衝撃の大きさや衝撃を受けた部位、衝突方向などの条件により変わります。

作動するとき

  • 次のようなとき衝撃が大きいと作動します。

    側面に真横から衝突されたとき

  • 次のような場合も、衝突の部位、衝撃の大きさによっては作動することがあります。

    片側衝突(オフセット衝突)のとき

作動しにくいとき

  • 次のようなとき、衝撃の大きさによっては作動しないこともあります。
    衝突した物が変形したり移動した場合、また、衝突した物の形状や衝突の状態によっては、衝突時の衝撃が弱められるため、SRSサイドエアバッグ・SRSカーテンシールドエアバッグは作動しにくくなります。

    • 車両側面に斜めから衝突されたり、客室以外に側面から衝突されたとき

    • 電柱などに衝突したり、側面にバイクが真横から衝突したとき

  • 次のような場合はSRSサイドエアバッグ・SRSカーテンシールドエアバッグがまれに作動することがありますが、本来の効果は発揮されません。

    横転や転覆したり、停車中や走行中の車に正面から衝突したり、後ろから衝突されたとき

作動しないとき

次のようなときは作動しません。

一度SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンシールドエアバッグが作動した後の衝突

SRSエアバッグ/プリテンショナー警告灯

SRSエアバッグ警告灯、SRSエアバッグシステム(プリテンショナー付シートベルト含む)で兼用しています。

システムの異常を検知すると警告灯が点灯し、割り込み画面を表示します。(→警告メッセージが表示されたときは

エンジンスイッチをONにすると点灯し、約6秒後に消灯します。

警告

SRSエアバッグ/プリテンショナー警告灯

警告灯が次のようになったときはシステム異常が考えられますので走行しないでください。軽微な衝撃でSRSエアバッグが作動したり、衝突したときなどにSRSエアバッグが正常に作動せず、命にかかわるような重大な傷害を受けるおそれがあり危険です。
ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。

  • エンジンスイッチをONにしても点灯しないとき

  • エンジンスイッチをONにして6秒以上経過しても、点灯しているとき

  • 走行中に点灯したとき

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