本システムは4つの状態に分けられます。「警告1状態」、「警告2状態」で運転者への注意喚起や速度抑制を実施しながら、運転者の正常/異常判定を行います。システムが、運転者が異常状態であると判断した場合には「減速停止制御」、「停止保持」で自車を減速、停車させ、「停止保持」を継続します。
- 手放し運転警告 (→手放し運転に対する注意喚起について)
- 「警告1状態」
- 「警告2状態」
- 「減速停止制御」
- 「停止保持」
- 制御解除
警告
- 安全にお使いいただくために
安全運転を行う責任は運転者にあります。常に周囲の状況を把握し、安全運転に努めてください。ドライバー異常時対応システムは、運転者が急病などにより運転の継続が困難になった場合を対象とするシステムであり、居眠り運転や注意散漫な運転、体調が悪い場合の運転を対象とするものではありません。
ドライバー異常時対応システムは、システムが運転者による運転の継続が困難と判断した場合に、自車線内で減速、停車を行うことで、衝突回避を支援、あるいは衝突被害の軽減に寄与することを目的としていますが、その効果はさまざまな条件によりかわります。そのため、常に同じ性能を発揮できるものではありません。また、作動には条件があり、作動条件を満たさない場合は作動しません。
お客様自身でドライバー異常時対応システムの作動テストを行わないでください。状況によってはシステムが正常に作動せず、思わぬ事故につながるおそれがあります。
ヘルプネット自動接続は、T-Connect通信エリア内、かつT-Connect契約がされている場合にのみ行われます。
T-Connect通信エリア外やT-Connect未契約、T-Connect契約が未更新の場合は接続が行われず、警察・救急への通報が行われません。あらかじめ通信エリアとご自身のT-Connect契約をご確認の上、システムをご利用ください。
システム作動後、異常から復帰できた場合には、速やかに運転を再開するか、路肩へ避難し、停止表示板・停止表示灯および発煙筒を設置して後続車両に停車していることをお知らせください。(→故障したときは)
システム作動後、同乗者は運転者への救護措置をはじめとした必要な危険防止措置をとり、路側帯やガードレールの外側などの安全な場所にすみやかに退避してください。
本システムは運転者の異常をハンドルの操作状態などで判断しています。正常な運転者が意図的に無操作を続けた場合には、システムが作動することがあります。また、運転者が異常状態であっても、ハンドルにもたれかかるなどシステムが手放し運転と判断できない場合は、システムが作動しないことがあります。
知識
- システムの作動条件
次の条件をすべて満たすと作動します。
車速と前方カメラによって自動車専用道路と認識しているとき
システムが誤って一般道を自動車専用道路と認識する場合があります。LTAスイッチをONし、LTA制御中
レーダークルーズコントロールメインスイッチをONし、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)制御中
自車速が約50km/h以上
- システムの作動解除条件
「警告1状態」、「警告2状態」、「減速停止制御」作動時、次のいずれかの条件を満たすとシステムの作動が解除されます。
LTA制御がキャンセルされたとき(LTAスイッチを押した場合など)
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)制御がキャンセルされたとき(レーダークルーズコントロールメインスイッチを押した場合など)
手放し運転を終了したとき(ハンドルを握る、ハンドルに手や体が触れるなど)
自車が一般道を走行しているとシステムが判断したとき
運転者がブレーキ操作をしたとき
運転者がアクセル操作をしたとき
ブレーキ異常検出時
方向指示レバーを操作したとき
「停止保持」中、次のいずれかの条件を満たすとシステムの作動が解除されます。
シフトポジションをPにした状態でLTAスイッチを押したとき
パワースイッチをONからOFFにしたとき
ブレーキ異常検出時
- システム作動解除時のLTA制御
下記の条件でシステム作動が解除された場合、LTA制御がキャンセルされます。LTAを再度使用する場合は、LTAスイッチを押しLTA制御をONにしてください。
「警告1状態」において、LTAスイッチを押しシステム作動を解除したとき
「警告2状態」、「減速停止制御」において、システム作動を解除したとき
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)制御がキャンセルされたとき(レーダークルーズコントロールメインスイッチを押した場合など)
手放し運転を終了したとき(ハンドルを握る、ハンドルに手や体が触れるなど)(「警告2状態」および「減速停止制御」のみ)
運転者がブレーキ操作をしたとき
運転者がアクセル操作をしたとき
方向指示レバーを操作したとき
- 警告メッセージ
LTAシステムに異常が発生した場合や、一時使用不可となった場合、警告メッセージがマルチインフォメーションディスプレイに表示され、ドライバー異常時対応システムが使用できなくなります。(→警告メッセージ)
- ドライバー異常時対応システムの留意事項
ヘルプネット通話中は、音声が聞き取りやすいようブザー吹鳴を中止します。
LTA制御が継続できない場合は、システムがキャンセルされます。