クリアランスソナーは、車両と壁などの静止物とのおおよその距離を超音波センサーによって検知して、メーター内のマルチインフォメーションディスプレイ(マルチメディア非装着車)またはマルチメディアディスプレイ(マルチメディア装着車)の距離表示とブザー音、音声案内で運転者にお知らせします。

システムの構成部品

センサーの種類

  1. フロントコーナーセンサー
  2. フロントセンターセンサー
  3. リヤコーナーセンサー
  4. リヤセンターセンサー

クリアランスソナーの表示のしかた

壁などの静止物を検知すると、マルチインフォメーションディスプレイ(マルチメディア非装着車)またはマルチメディアディスプレイ(マルチメディア装着車)に表示されます。

マルチメディアまたはリヤカメラ非装着者は、静止物を検知しているときにクリアランスソナー検知表示灯(→表示灯一覧)が点灯します。

  • マルチインフォメーションディスプレイの表示(マルチメディア非装着車)

  • マルチメディアディスプレイの表示(マルチメディア装着車)

    1. フロントコーナーセンサー作動表示
    2. フロントセンターセンサー作動表示
    3. リヤコーナーセンサー作動表示
    4. リヤセンターセンサー作動表示

システムを作動させるには

メーター操作スイッチを使ってON/OFFを切りかえます。(→表示を切りかえるには, 表示を切りかえるには

  1. メーター操作スイッチを操作してを選択する
  2. を選択し、を押す
    クリアランスソナー機能がOFFの時は、クリアランスソナーOFF表示灯(→表示灯一覧)が点灯します。
    OFF(停止)に切りかえて、クリアランスソナーを停止させた場合、再度、マルチインフォメーションディスプレイのからをON(作動)にし、システム作動状態にしないとクリアランスソナーは復帰しません。(エンジンスイッチをOFFにしたあとで再度ONにしても、復帰しません)
    ただし、マルチメディアまたはリヤカメラ非装着車は、シフトレバーをRにすると自動的にON(作動)になり、クリアランスソナーOFF表示灯が消灯します。
    またこのとき、クリアランスソナー機能のON/OFFを切りかえることができません。
    クリアランスソナー機能の設定自体は変更されません。

警告

安全にお使いいただくために

本システムは認識性能・制御性能に限界があります。システムを過信せず、運転者は常に自らの責任で周囲の状況を把握し、安全運転を心がけてください。

システムを正しく作動させるために

必ず次のことをお守りください。
お守りいただかないと、思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。

  • センサーに傷を付けたりせずに、常にきれいにしておいてください。

  • センサー付近に市販の電装部品(字光式ナンバープレート・フォグランプ・フェンダーポール・無線アンテナなど)を取り付けないでください。

  • センサー周辺へ衝撃を与えないでください。衝撃を受けた際はトヨタ販売店で点検を受けてください。前後のバンパーやグリルの脱着や交換が必要な場合はトヨタ販売店にご相談ください。

  • 改造・分解・塗装をしないでください。

  • ライセンスプレートカバーを取り付けないでください。

  • 適正なタイヤ空気圧を維持してください。

クリアランスソナーをOFFにするとき

次のときはシステムをOFFにしてください。クリアランスソナーが正常に作動しないことがあり、思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。

  • 上記の内容が守られないとき

  • トヨタ純正品以外のサスペンションを取り付けたとき

洗車時の注意
  • 高圧洗車機を使用して洗車するときは、センサー部に直接水をあてないでください。強い水圧により衝撃が加わり、正常に作動しなくなるおそれがあります。

  • スチームを使用した洗車機などで洗車するときは、スチームをセンサー部に近付けすぎないようにしてください。スチームにより、正常に作動しなくなるおそれがあります。

知識

作動条件
  • エンジンスイッチがONのとき

  • クリアランスソナー機能がONのとき

  • 車両の速度が約10km/h以下のとき

  • シフトレバーがP以外にあるとき

マルチメディアまたはリヤカメラ非装着車は、シフトレバーをRにすると、クリアランスソナー機能をOFF(非作動)に設定している場合でも、自動的にON(作動)になり、クリアランスソナーOFF表示灯が消灯します。
クリアランスソナー機能の設定自体は変更されません。

マルチインフォメーションディスプレイに“機能停止 ソナーに水滴、雪等が付着しています”が表示されたときは

クリアランスソナーのセンサーに氷・雪・泥などが付着していることが考えられます。

この場合はセンサーの氷・雪・泥などを取り除けば、正常に復帰します。

また、低温時にはセンサーの凍結などにより異常表示が出たり、静止物があっても検知しないことがあります。氷が解ければ、正常に復帰します。

水滴・氷・雪・泥がないのに異常表示が出ている場合は、センサーの異常が考えられますので、トヨタ販売店で点検を受けてください。

マルチインフォメーションディスプレイに“機能停止 取扱書を確認”が表示されたときは

大雨などでセンサー表面に水が継続的に流れている可能性があります。システムが正常と判断した時に復帰します。

マルチインフォメーションディスプレイに“機能故障 販売店で点検”が表示されたときは

センサーの故障や電圧異常が考えられます。トヨタ販売店で点検を受けてください。

センサーの検知について
  • センサーの検知範囲は車両前部と後部のバンパー周辺に限られます。

  • 静止物の形状・条件によって検知できる範囲が短くなることや、検知できないことがあります。

  • センサーが静止物に近づきすぎると検知できないことがあります。

  • 静止物を検知してから、表示が出る(ブザーが鳴る)までに多少時間がかかります。低速走行時の場合でも表示が出る(ブザーが鳴る)までに、静止物まで約30cm以内に接近するおそれがあります。

  • オーディオ・エアコン使用時は、音楽やファンの音などにより、ブザーの音が聞き取りづらくなる場合があります。

  • 他システムのブザー音などにより本システムの音が聞き取りづらくなる場合があります。

  • メーター故障時はブザーが鳴らないことがあります。

システムが正しく検知できないことがある静止物

静止物の形状・条件によっては検知できる範囲が短くなることや、次のようなものは検知しないことがあります。注意して運転してください。

  • 針金・フェンス・ロープなどの細いもの

  • 綿・雪などの音波を吸収しやすいもの

  • 鋭角的な形のもの

  • 背の低いもの

  • 背が高く上部が張り出しているもの

システムが正常に作動しないおそれのある状況

次のような状況では、センサーが正常に作動しないことがあります。

  • センサーに水滴・氷・雪・泥などが付着したとき(取り除けば、正常に復帰します)

  • センサー部が凍結したとき(解ければ、正常に復帰します)
    特に低温時には凍結などにより異常表示が出たり、壁などの静止物があっても検知しないことがあります。

  • 炎天下や寒冷時

  • 凸凹道・坂道・砂利道・草むら走行時など

  • 他車のホーン・オートバイのエンジン音・大型車のエアブレーキ音・他車のセンサーなど超音波を発生するものが近付いたとき

  • 大雨や水しぶきがかかったとき

  • センサーに静止物が近付きすぎたとき

  • 超音波を反射しにくい歩行者(例:ギャザーやフリルの多いスカートなど)

  • 地面に対して垂直でないもの、車両進行方向に対して直角でないもの、凹凸なもの、波打っているものが検知範囲にあるとき

  • 風が強いとき

  • 霧・雪・砂嵐などの悪天候のとき

  • 作動対象物と車両の間に検知できない対象物があるとき

  • 車・オートバイ・自転車・歩行者などの作動対象が車両の横から割り込んだり、飛び出してきたとき

  • 衝突などで、センサーの方向がずれたとき

  • センサー付近にけん引フック・バンパープロテクター・バンパートリム・サイクルキャリア・除雪装置(スノーブラウ)などを取り付けたとき

  • 積載状況などにより車高が著しく変化したとき(ノーズアップ・ノーズダウンなど)

  • 事故や故障で自車の走行が不安定なとき

  • タイヤチェーン・応急用タイヤ・タイヤパンク応急修理キットを使用しているとき

衝突の可能性がなくてもシステムが作動する状況

次のような状況では、衝突の可能性がなくてもシステムが作動する場合があります。

  • 狭い道路を走行するとき

  • 垂れ幕や旗やのれん、垂れ下がった枝、遮断機(踏切のバー・ETCのバー・駐車場のバーなど)に向かって走行するとき

  • 地面にわだちや穴がある場合

  • 排水溝などの金属のフタ(グレーチング)走行時

  • 急な登坂路や降坂路を走行するとき

  • 冠水している道路でセンサーに水がかぶったとき

  • センサーに水滴・氷・雪・泥などが付着したとき(取り除けば、正常に復帰します)

  • 大雨や水しぶきがかかったとき

  • 霧・雪・砂嵐などの悪天候のとき

  • 風が強いとき

  • 他車のホーン・オートバイのエンジン音・大型車のエアブレーキ音・他車のセンサーなど超音波を発生するものが近付いたとき

  • 積載状況などにより車高が著しく変化したとき(ノーズアップ・ノーズダウンなど)

  • 衝突などで、センサーの方向がずれたとき

  • 背の高い縁石や直角の縁石に向かって進んだとき

  • 立体駐車場や工事現場などで柱(H形鋼など)の付近を走行するとき

  • 事故や故障で自車の走行が不安定なとき

  • 凸凹道・坂道・砂利道・草むら走行時など

  • タイヤチェーン・応急用タイヤ・タイヤパンク応急修理キットを使用しているとき

距離表示の見方

静止物を検知できる範囲

  1. 約100cm
  2. 約150cm
  3. 約60cm
    検知できる範囲は図のとおりです。ただし、静止物がセンサーに近付きすぎると検知できません。
    静止物の形状・条件によっては、検知できる距離が短くなることや、検知できないことがあります。

検知距離とブザー音

静止物までのおおよその距離

ブザー音

フロントセンターセンサー:
約100cm~60cm

リヤセンターセンサー:
約150cm~60cm

断続音

約60cm~45cm

早い断続音

約45cm~30cm

非常に早い断続音

約30cm~15cm

連続音

約15cm以下

※:

自動ミュート機能あり(→音声案内とブザー音

音声案内とブザー音

ブザー動作と静止物までの距離

静止物を検知すると、ブザーが鳴ります。

ブザー音と同時に音声案内を行います。

  • 静止物との距離が近付くと、ブザーの断続時間が短くなります。静止物との距離が約30cm以下のとき、ブザーは断続音「ピピ」から連続音「ピー」になります。

  • 複数のセンサーが同時に静止物を検知しているときは、もっとも近い静止物との距離に合わせたブザー音が鳴ります。

  • ブザー吹鳴後、静止物との距離が近づかない場合は、自動でブザーが消音されます。(自動ミュート機能)

ブザー音量調整

マルチインフォメーションディスプレイ上でクリアランスソナー、RCTAのブザー音量の調整が一括で調整ができます。

メーター操作スイッチを使って設定を変更します。(→表示を切りかえるには, 表示を切りかえるには

  1. メーター操作スイッチの(4.2インチディスプレイ)または(7インチディスプレイ)を押してを選択する
  2. メーター操作スイッチの(4.2インチディスプレイ)または(7インチディスプレイ)を押してを選択し、を押し続ける
  3. 音量を選択し、を押す
    1, 2, 3の間で音量が切りかわります。
★:

グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。

ブザー音の一時ミュート(消音)

  • マルチメディア非装着車:マルチインフォメーションディスプレイにミュート可能を示す表示が出ているときに、メーター操作スイッチのを押すと、一時的にブザー音を消すことができます。

クリアランスソナーのブザー音がミュート(消音)されます。

  • マルチメディア装着車:マルチメディアディスプレイにミュート可能を示す表示が出ているときに、マルチメディアディスプレイ上のを押すと、一時的にブザー音を消すことができます。

クリアランスソナー、RCTAのブザー音が一括でミュート(消音)されます。

一時ミュート(消音)が解除されるとき:

  • シフトレバーを切りかえたとき

  • 車速が一定値以上になったとき

  • センサー異常やシステムが一時使用不可となったとき

  • 使用中の機能をOFFにしたとき

  • エンジンスイッチをOFFにしたとき

★:

グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。

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