車両に普通充電ケーブルを接続して充電を行う前に、必ず次の事項をご確認ください。
充電に関する留意事項
この車は一般家庭用のAC コンセントに接続して駆動用電池を充電できますが、一般的な電気製品と次の点が大きく異なるため、取り扱いを誤ると火災や感電事故が発生し、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
200V での普通充電時は、長時間にわたって大電流が流れる
お客さまの充電環境によっては、屋外で充電作業を行う
充電作業は、本書で説明している内容をよくお読みいただいた上で、正しい手順に沿って行ってください。
お子さまなど、不慣れな方だけで充電作業を行わないでください。また、普通充電ケーブルは幼児の手の届かない場所で保管してください。
普通充電器(スタンド)で充電する場合は、機器の使用手順に従って作業を行ってください。
公共の普通充電器(スタンド)で充電する場合は、タイマー充電の設定状態を確認してください。
充電スケジュールが登録されているときは一時的にOFFにするか、「今すぐ充電」をON にしてください。(→「今すぐ充電」をONにするには, 「今すぐ充電」をONにするには)
充電スケジュールがON になっていると、普通充電ケーブルを接続しても充電が開始されません。また、充電が開始しなくても、普通充電ケーブルを接続したことで課金される場合があります。
普通充電前の重要確認事項
必ず次の点をご確認ください。
パーキングブレーキが確実にかかっていること(→操作のしかた)
ヘッドランプ・非常点滅灯・室内灯などのランプ類が消灯していること
ランプ類が点灯していると、それらの機器に電力が消費され、充電時間が長くなります。
パワースイッチがOFF になっていること(→パワースイッチを切りかえるには)
普通充電ケーブルの点検
充電の前に、普通充電ケーブル各部の状態に異常がないかご確認ください。(→普通充電ケーブルの点検・お手入れ)
知識
- 充電中は
車両の状態により、充電が開始されるまでの時間が異なる場合がありますが、 異常ではありません。
リヤシート付近から冷却用ファンの音が聞こえることがあります。(→DC/DCコンバータ冷却用吸入口)
充電中は、空調システムおよび駆動用電池冷却(→駆動用電池冷却)の作動にともない、駆動用電池付近から音が聞こえることがあります。
充電中・充電完了後は、車載充電器が搭載されているリヤシート周辺が温かくなることがあります。
コントロールユニットの表面が温かくなることがありますが、異常ではありません。
電波の状況によっては、ラジオに雑音が入ることがあります。
マルチインフォメーションディスプレイの画面で、現在の充電状態や、充電完了までの時間の目安を確認することができます。
- 駆動用電池の容量低下について
駆動用電池は使用していくうちに、徐々に電池容量が低下していきます。低下する割合は車の使い方、使用環境により異なります。電池容量の低下を抑えるために、次のことを心がけてください。
満充電状態での高温炎天下での駐車は極力避ける
EV 走行中にひんぱんな急加速、急減速をしない
EV 走行の最高車速付近(→EVモード・AUTO EV/HV モード時のガソリンエンジンの作動について)での走行を控える
長期間、運転をしないときは駆動用電池の残量を少なくしておく
自動的にEV モードまたはAUTO EV/HV モードからHV モードに切りかわるのを確認してから、パワースイッチをOFF にしてください。充電は走行開始前に満充電になるよう、タイマー充電(→タイマー充電機能を使う)を活用する
なお、電池の容量が低下するとEV 走行できる距離が減少しますが、車両性能などが著しく低下するものではありません。
- 充電後に駆動用電池の残量が低下するとき
次の場合、システムの保護のために、充電完了後の駆動用電池の残量が通常よりも少なくなる(満充電後のEV 走行可能距離が短くなる)ことがあります。
気温が低い、または高い環境で充電したとき
高負荷走行の直後、かつ炎天下で充電したとき
上記に該当しないのに、充電完了後の駆動用電池残量が大幅に低下したときは、トヨタ販売店で点検を受けてください。
※:この場合、駆動用電池の残量表示が満充電になっていても、通常よりも早く残量が低下します。
- 駆動用電池への充電量が減少するとき
駆動用電池ヒーターの作動等により駆動用電池への充電電力が小さくなった場合、駆動用電池への充電量が減少することがあります。
- 充電時間が長くなるとき
次のような場合は、充電時間が通常より長くなることがあります。
低温または高温の環境下にあるとき
高負荷走行の直後などで駆動用電池の温度が高いとき
車両の電力消費量が大きいとき(ヘッドランプが点灯しているときなど)
マイルームモード(→マイルームモードを使う)を使用しているとき
充電中に停電したとき
普通充電器(スタンド)で供給電力を調整しているとき
外部電源の供給電圧が低下したとき
車両を長期間放置したことなどにより、補機バッテリーの充電量が低下したとき
「車両設定」で充電時の最大電流を8A にしたとき(→200V での充電時に家庭のブレーカーが落ちる場合は)
駆動用電池ヒーター(→駆動用電池ヒーター)が作動したとき
充電前に駆動用電池冷却(→駆動用電池冷却)が作動したとき
接続先のコンセントなどに問題があるとき
※:200V での普通充電時のみ
- 急速充電について
この車両は、急速充電器での急速充電には対応していません。
- 充電電力について
この車両は最大約3kWの充電が可能です。
ただし、使用する普通充電器(スタンド)、または普通充電ケーブルによっては、充電電力が制限される場合があります。