電子キーを携帯して次の操作を行うことで、FCシステムの始動またはパワースイッチのモードを切りかえることができます。

FCシステムを始動するには

  1. パーキングブレーキがかかっていることを確認するため、パーキングブレーキスイッチを引く(→操作のしかた
    メーター内のパーキングブレーキ表示灯が点灯します。
  2. ブレーキペダルをしっかり踏む
    マルチインフォメーションディスプレイにとメッセージが表示されます。
    表示されないと、FCシステムは始動しません。
    シフトポジションがN と表示されているときは、FCシステムを始動できません。FCシステムの始動時は、シフトポジションをP にしてください。(→シフトポジションの切りかえ方法と表示について
  3. パワースイッチを短く確実に押す
    短く確実に押せば、押し続ける必要はありません。
    READYインジケーターが点灯すれば、FCシステムは正常に始動しています。
    READYインジケーターが点灯するまでブレーキペダルを踏み続けてください。
    パワースイッチのどのモードからでもFCシステムを始動できます。
  4. READYインジケーターが点灯したことを確認する
    READYインジケーターが消灯している状態では走行できません。
    プラスサポートをご使用の方は、プラスサポート(販売店装着オプション)も併せて参照してください。
    ★:

    グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。

知識

寒冷時のFCシステム始動について
  • 寒冷時にFCシステムを始動すると、発電時の廃熱を利用してFCスタックが急速暖機されます。通常より作動音が大きくなりますが異常ではありません。状況によっては、READYインジケーター点灯後も作動音が一定時間続くことがあります。(→燃料電池車特有の音と振動

  • 寒冷時は、READYインジケーターが点灯するまでに通常よりも時間がかかることがあります。その場合、マルチインフォメーションディスプレイにFCシステム始動進捗状況を表示します。

    1. “FCシステム暖機中 完了までおまちください”
  • 寒冷時にFCシステムを始動する際、マルチインフォメーションディスプレイに“凍結によりFCシステム停止 安全な場所に停車して取扱書を確認”が表示される場合があります。FCシステムが凍結し、始動できない状態となっています。トヨタ販売店に連絡してください。

  • FCシステムの暖機が完了するまでは、一時的に出力が低下します。

  • 極寒の環境などで駆動用電池の温度が著しく低くなっている場合(およそ-30℃以下)、FCシステムが始動できなくなることがあります。その場合は気温の上昇を待つなど、駆動用電池の温度が上がってから再度始動操作をしてください。

パワースイッチ文字照明

状況に応じて、次のようにパワースイッチ文字照明が切りかわります。

  • 運転席または助手席ドアが開いているときは、パワースイッチ文字照明が点灯します。

  • パワースイッチがOFF のとき、電子キーを携帯したままブレーキペダルを踏むと、パワースイッチ文字照明が点滅します。

  • パワースイッチがACC またはON のときは、パワースイッチ文字照明が点灯します。

  • パワースイッチをACC またはON からOFF にしたときは、パワースイッチ文字照明がしばらく点灯し、その後消灯します。

FCシステムが始動しないときは
  • イモビライザーシステムが解除されていない可能性があります。(→イモビライザーシステム
    トヨタ販売店へご連絡ください。

  • 始動操作に関するメッセージがマルチインフォメーションディスプレイに表示されている場合は、画面の指示に従ってください。

  • メカニカルキーを使ってドアを解錠した場合は、スマートエントリー&スタートシステムでFCシステムを始動することができません。FCシステムを始動するには、FCシステムを始動するにはを参照してください。または、乗車中に電子キーを携帯し、施錠した場合(→車内から解錠/施錠するには)はFCシステムを始動できます。

  • 燃料充てん扉が開いていると始動できません。閉めてから始動してください。(→燃料充てん口の閉め方

  • 車両の外部給電アウトレットに外部給電コネクターが接続されているときは、FCシステムを始動できません。取りはずしてから始動してください。(→DC外部給電を停止するときは

  • 外部給電アウトレットのキャップが開いていると、FCシステムを始動できない場合があります。閉めてから始動してください。(→DC外部給電を停止するときは

燃料電池車特有の音と振動について

燃料電池車特有の音と振動

補機バッテリーがあがったときは

スマートエントリー&スタートシステムでFCシステムを始動することができません。FCシステムを始動するには、FCシステムを再始動するにはを参照してください。

電子キーの電池の消耗について

電池の消耗について

スマートエントリー&スタートシステムが正常に働かないおそれのある状況

機能が正常に働かないおそれのある状況

ご留意いただきたいこと

ご留意いただきたいこと

スマートエントリー&スタートシステムに異常があるとき

マルチインフォメーションディスプレイに“スマートエントリー&スタートシステム故障 取扱書を確認”が表示されたときは、システムに異常があるおそれがあります。ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。

万一、READYインジケーターが点灯しないときは

正しい手順で始動操作を行ってもREADYインジケーターが点灯しない場合は、ただちにトヨタ販売店へご連絡ください。

FCシステムに異常があるときは

警告メッセージが表示されたときは

電子キーの電池交換

電子キーの電池交換

パワースイッチの操作について
  • スイッチを短く確実に押せてない場合は、モードの切りかえやFCシステムの始動ができない場合があります。

  • パワースイッチOFF後、すぐに再始動した場合は、FCシステムが始動しない場合があります。パワースイッチOFF後の再始動は、数秒待ってから操作してください。

カスタマイズ機能

カスタマイズ機能でスマートエントリー&スタートシステムを非作動にしたときは、電子キーが正常に働かないときはを参照してください。

警告

FCシステムを始動するとき

必ず運転席に座って行ってください。このとき決してアクセルペダルは踏まないでください。
思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。

注意

FCシステムを始動するとき

もしFCシステムが始動しにくい場合は、ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。

パワースイッチの操作について

パワースイッチ操作時に引っかかりなどの違和感があるときは、故障のおそれがあります。すみやかにトヨタ販売店にご連絡ください。

FCシステムを停止するには

  1. 車両を完全に停止させる
  2. パーキングブレーキがマニュアルモードのときは、パーキングブレーキをかける(→マニュアルモード
  3. P ポジションスイッチを押す(→シフトポジションの切りかえ方法と表示について
    シフトポジション表示灯がP であることと、パーキングブレーキ表示灯が点灯していることを確認します。
  4. パワースイッチを押す
    FCシステムが停止し、メーター表示が消えます。(シフトポジション表示灯は、メーター表示が消えたあとも数秒間表示されています)
  5. ブレーキペダルから足を離して、メーターの“アクセサリー”や“パワーON”の表示が消灯していることを確認する

知識

寒冷時のFCシステム停止について
  • 寒冷時に、パワースイッチを押してFCシステムを停止したときは、FCスタックの凍結を防止するために排気排水管から通常より長い時間排水されることがあります。

  • マルチインフォメーションディスプレイに“FCシステム排水処理中 完了後に自動で停止します”と表示されることがありますが、降車して問題ありません。

  • FCシステムの暖機が完了する前に停止した場合は、さらに長い時間排水されることがあります。

  • 排水中は作動音がします。(→燃料電池車特有の音と振動

  • 排水中に燃料充てん操作をすることは問題ありません。数十分後に自動的に排水処理が実施され、白霧が出ることがありますが異常ではありません。

寒冷時の駐車について
  • 寒冷時は駐車中に、FCスタックやFCシステム配管などの凍結を防止するために、FCシステムが停止していても自動で排気排水管から排水されることがあります。同時に水蒸気が排出されることがありますが、異常ではありません。

  • 排水中は作動音がします。(→燃料電池車特有の音と振動

シフト制御システムについて

シフト制御システムが故障すると、パワースイッチを操作してOFF にしようとしてもOFFにならないことがあります。その場合は、パーキングブレーキをかけてからパワースイッチを操作するとOFF にすることができる場合があります。

システムが故障した場合は、すみやかにお近くのトヨタ販売店で点検を受けてください。

ウォーターリリース(H20 スイッチ)

ウォーターリリース(H2Oスイッチ)

警告

緊急時のFCシステム停止方法
  • 走行中にFCシステムを緊急停止したい場合には、パワースイッチを2秒以上押し続けるか、素早く3回以上連続で押してください。(→車両を緊急停止するには
    ただし、緊急時以外は走行中にパワースイッチにふれないでください。走行中にFCシステムを停止してもハンドルやブレーキの操作は可能ですが、補機バッテリーの残量や使用状況によっては、車両が停止する前にハンドルの操作力補助がなくなり、ハンドル操作が困難になるおそれがあります。安全を確認した上で、すみやかに道路脇に停車してください。

  • 走行中にパワースイッチを操作すると、マルチインフォメーションディスプレイに警告メッセージが表示され、警告ブザーが鳴ります。

  • 走行中にFCシステムを緊急停止したあと、走行中にFCシステムを再始動させる場合は、シフトポジションをNにシフトして、パワースイッチを押してください。

レスキュー時などの緊急時にシステム停止したい場合は

レスキュー時などの緊急時にシステム停止したい場合はパワースイッチを5秒以上長押ししてください。

  • FCスタックの凍結を防止するために、パワースイッチを押したあと通常より長い時間排水されることがあります。この処理は異常ではありません。

  • この操作をすると、次回始動に時間がかかる、もしくは始動できない場合があります。

くり返しこの方法を使用すると出力低下する場合があります。

※:

緊急時以外この方法でFCシステムを停止しないでください。

パワースイッチを切りかえるには

ブレーキペダルを踏まずにパワースイッチを押すと、モードを切りかえることができます。(スイッチを押すごとにモードが切りかわります)

  1. アクセサリー
  2. パワーON
  1. OFF
    非常点滅灯が使用できます。
  2. ACC
    オーディオなどの電装品が使用できます。
    メーターに“アクセサリー”が表示されます。
  3. ON
    すべての電装品が使用できます。
    メーターに“パワーON”が表示されます。
    ※:

    カスタマイズメニューでON/OFFを切りかえることができます。(→パワースイッチ

知識

ACCカスタマイズが“OFF”のとき
  • パワースイッチOFFの状態でも、節電機能が働くまでの一定時間はマルチメディアシステムが使用できます。

  • 安心降車アシスト作動時、ブザー吹鳴に加え音声でも案内します。

自動電源OFF機能
  • シフトポジションがPにあるとき、約20分以上パワースイッチをACCまたはON(FCシステムが始動していない状態)のままにしておくと、パワースイッチが自動でOFFになります。

  • シフトポジションがPおよびパワースイッチがACCまたはON(FCシステムが始動していない状態)のときに補機バッテリーの残量が少なくなると、ブザーが鳴りマルチインフォメーションディスプレイにメッセージが表示されます。そのままの状態を続けると、パワースイッチが自動でOFFになります。

ただし、自動電源OFF 機能は、補機バッテリーあがりを完全に防ぐものではありません。FCシステムが作動していないときは、パワースイッチをACCまたはONしたまま長時間放置しないでください。

注意

補機バッテリーあがりを防止するために
  • FCシステム停止中は、パワースイッチをACCまたはONにしたまま長時間放置しないでください。

  • FCシステム停止中に、マルチインフォメーションディスプレイの“アクセサリー”または“パワーON”の表示が消灯していない場合、パワースイッチがOFF になっていません。パワースイッチをOFF にしてから車両を離れてください。

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