オフロード路面での走破性を高めたモードです。

SNOW・DIRTとDEEP SNOW・MUDの2種類のモードを選択できます。

X-MODE中は、ダウンヒルアシストコントロールにより、急な下り坂を走行時に一定の車速を維持するためにブレーキ制御を行います。

グリップコントロールでは、アクセルペダルやブレーキペダルを踏まなくても、急な坂道や滑りやすい路面で低い車速を維持し、運転者の操作をサポートします。

警告

X-MODEをお使いになる前に

必ず次のことをお守りください。
お守りいただかないと思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。

  • SNOW・DIRT表示灯/DEEP SNOW・MUD表示灯が点灯していること確認してから走行してください。

  • X-MODEは、車両の限界性能を高める装置ではありません。路面状況や走行ルートをあらかじめよく確認した上で、安全に注意して走行してください。

正しく作動しないおそれのある状況

次の路面を走行する場合、車両の一定速度を維持できないことがあり、思わぬ事故につながるおそれがあります。

  • 極端な急勾配

  • 凹凸の激しい路面

  • 積雪路、凍った路面などのすべりやすい路面

走行モードを選択するには

停車時または車速約20 km/h未満で走行中、目的の走行モードに切り替わるまで、X-MODEスイッチをくり返し押します。

  1. ノーマルモード
    電費性能、静粛性、運動性能のバランスがよく、市街地を走行する場合に適しています。
  2. SNOW・DIRTモード
    雪道、砂利道など滑りやすい路面でタイヤが空転、スリップしてしまいそうなときなどに、タイヤの空転を抑えて走りやすくします。
    このときメーターにSNOW・DIRTモード表示灯が緑色に点灯します。
  3. DEEP SNOW・MUDモード
    深雪やぬかるみなど、タイヤが埋まってしまうような特殊な場合に、TRC(トラクションコントロール)機能を一時的に解除し、必要に応じてタイヤを空転させて発進しやすくします。
    このときメーターにDEEP SNOW・MUDモード表示灯が緑色に点灯します。また、メーターにVSC OFF表示灯とPCS警告灯が点灯します。

知識

X-MODEが使用できないとき

次の場合は、システムが作動しません。

  • EVシステムが始動していないとき

  • SNOW・DIRTモードまたは、DEEP SNOW・MUDモードが選択されていないとき

  • 回生ブーストを選択しているとき

  • アドバンストパークを使用しているとき

  • EVシステムが故障しているとき

レーダークルーズコントロールまたは、クルーズコントロールについて

X-MODE中はレーダークルーズコントロールまたは、クルーズコントロールが使用できません。レーダークルーズコントロールまたは、クルーズコントロール使用中の場合は、自動解除されます。

X-MODE中について
  • X-MODE中は、VSC OFFスイッチを操作してもVSCのON/OFFは切り替わりません。SNOW・DIRTモードではON、DEEP SNOW・MUDモードではOFFのまま固定されます。

  • X-MODE中は、エコモードスイッチ、回生ブーストスイッチを操作しても各モードには切り替わりません。

  • SNOW・DIRTモードまたはDEEP SNOW・MUDモードは、悪路での走破性を高めるため、駆動力を最大限に利用できるように車両を制御します。そのため、ノーマルモードの状態に比べて、十分な電費性能が発揮できない場合があります。

X-MODEの自動解除
  • X-MODEは、パワースイッチをOFFにすると自動的に解除されます。

  • 車速が約40km/hを超えると、X-MODEは解除されメーターのX-MODE表示灯が白色に点灯しノーマルモードに切りかわります。

  • 車速が約35km/h以下になると、X-MODE表示灯が緑色に点灯し再びX-MODEに切りかわります。

安全にお使いいただくために

X-MODEがONのときは安全上、以下の操作を受け付けません。

  • エコモードスイッチの操作

  • 回生ブーストスイッチの操作

X-MODE選択時の、ダウンヒルアシストコントロール

X-MODEスイッチを押して、SNOW・DIRTモードまたは、DEEP SNOW・MUDモードが選択されているとき、ダウンヒルアシストコントロールが自動的に待機状態となり、以下の条件のときに作動します。

  • 車速が約30km/h以下

  • アクセルペダルとブレーキペダルを踏んでいない

目標車速を変更するとき

目標車速を変更するときは、アクセルペダルまたはブレーキペダルで調節します。ペダルから足を離すと、そのときの車速を目標にシステムが作動します。

知識

X-MODE中の、ダウンヒルアシストコントロールについて
  • SNOW・DIRTモードまたは、DEEP SNOW・MUDモードのとき、ダウンヒルアシストコントロールをスタンバイ状態にすることができます。ダウンヒルアシストコントロールの作動状態により、作動表示灯が変わります。

  • システムが作動していないとき、白色のインジケータが点灯します。

X-MODE選択時の、ダウンヒルアシストコントロールが使用できないとき

次の場合は、システムが作動しません。

  • SNOW・DIRTモードまたは、DEEP SNOW・MUDモードが選択されていないとき

  • シフトポジションがPのとき

  • グリップコントロールが作動しているとき

  • ブレーキシステムまたは、EVシステムが故障しているとき

グリップコントロールを使用するときは

SNOW・DIRTモードまたは、DEEP SNOW・MUDモードを選択した状態で、グリップコントロールスイッチを押し下げます。

このとき、ダウンヒルアシストコントロールシステム表示灯は消灯し、グリップコントロール表示灯が点灯します。

停車しているときは、ブレーキペダルをしっかり踏み、スイッチを操作してください。坂道などで意図せず車が動き出す場合があります。

グリップコントロールの速度を設定する

希望の速度(約2~10km/h)に設定するには、グリップコントロールスイッチを上または下へ押します。設定速度はマルチインフォメーションディスプレイに表示されます。

  1. 速度を上げる
  2. 速度を下げる
  3. グリップコントロール作動表示灯

グリップコントロールの作動

システム作動中は、グリップコントロール表示灯が緑色で点灯します。グリップコントロール表示灯が白色で点灯している場合は、ブレーキペダルを離すとシステムが作動します。

システム作動中は、アクセルペダルやブレーキペダルにより、一時的に加速または減速することができます。アクセルペダルやブレーキペダルの操作をやめると、設定速度に復帰します。

グリップコントロールを解除するときは

  • X-MODEスイッチを押す

    グリップコントロールが解除されると、グリップコントロール作動灯が消灯し、暫くするとダウンヒルアシストコントロールシステム表示灯が点灯します。

    走行中にグリップコントロールを解除するときは、慎重に運転してください。

知識

グリップコントロールの作動条件
  • X-MODEのとき

  • シフトポジションがDのとき

  • パーキングブレーキが解除されているとき

  • 運転席ドアが閉まっているとき

  • ブレーキを踏んで停車している、もしくは車速が約2~10km/hのとき

グリップコントロールの自動解除

次のいずれかの場合、グリップコントロールが解除されます。

  • ブレーキペダルを踏んで車両を停車させたとき

  • 車速が約20km/hを超えたとき

  • シフトポジションをD以外にしたとき

  • パーキングブレーキを作動したとき

  • 運転席ドアを開けたとき

  • ABS、VSCが作動したとき

  • 運転支援装置によるブレーキ制御、出力抑制が作動したとき(例:プリクラッシュセーフティ、パーキングサポートブレーキ)

  • システムが継続できない環境と判断したとき

  • パワースイッチをOFFにしたとき

グリップコントロールが使用できないとき

次の場合、グリップコントロールを使用できません。

  • ブレーキシステムまたは、EVシステムが故障しているとき

  • EVシステム始動後、しばらく車両が走行するまでのあいだ

ブレーキホールドシステムについて

グリップコントロールを使用すると、ブレーキホールドシステムがOFFになります。ブレーキペダルをしっかり踏み、スイッチを操作してください。

再度、ブレーキホールドシステムを使用する際は、グリップコントロールを解除したあとに、ブレーキホールドシステムをONにしてください。

注意

長時間の使用について

長時間連続して使用するとブレーキの温度が上昇し、一時的にシステムが停止することがあります。

作動音や振動について
  • モータールーム内から作動音が聞こえることがありますが、異常ではありません。

  • ブレーキペダルを踏んだとき、通常より硬くなるまたは通常の感覚と異なることがありますが、異常ではありません。

スイッチを操作してもメータに作動表示灯が点灯しない場合

故障の可能性がありますので、ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。

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