プラグインハイブリッドシステムは、電気自動車の経済性とハイブリッド車の実用性とを併せ持ったシステムです。
外部電源から駆動用電池に充電した電気を使用して、EV 走行を楽しむことができます。
駆動用電池の残量が減少した場合は、ガソリンエンジンを併用するハイブリッド車として走行するように自動制御され、長距離のドライブも可能としています。
※:EV走行距離は、駆動用電池の残量や車速、エアコンの使用状況などにより変化します。また、走行状況により、ガソリンエンジンを併用することがあります。
プラグインハイブリッドシステムは、電気自動車の経済性とハイブリッド車の実用性とを併せ持ったシステムです。
外部電源から駆動用電池に充電した電気を使用して、EV 走行を楽しむことができます。
駆動用電池の残量が減少した場合は、ガソリンエンジンを併用するハイブリッド車として走行するように自動制御され、長距離のドライブも可能としています。
EV走行距離は、駆動用電池の残量や車速、エアコンの使用状況などにより変化します。また、走行状況により、ガソリンエンジンを併用することがあります。
イラストは説明のための例であり、実際とは異なります。
この車のプラグインハイブリッドシステムは、次の各モードで作動します。
エネルギーモニターでプラグインハイブリッドシステムの作動状況を確認することができます。(→エネルギーモニター/燃費画面)
充電を実施して駆動用電池に充分な残量がある状態のときは、駆動用電池に蓄えられた電気を使用して、EV 走行します。
車両がEVモードのときは、EVドライブモード表示灯が点灯します。
駆動用電池残量計の表示で、駆動用電池の残量を確認できます。(→メーターの表示について)
一部の状況ではEV走行が解除され、エンジンを併用した走行となります。(→EVモード・AUTO EV/HV モード時のガソリンエンジンの作動について)
通常は駆動用電池に蓄えられた電気を使用してEV走行しますが、登坂路や急加速時など、大きな力が必要なときは、アクセルペダルを大きく踏み込むことで、ガソリンエンジンが始動して力強く加速します。
車両がEV走行可能な状態のとき、スイッチを操作することでEVモードとAUTO EV/HV モードを切りかえることができます。(→EVモード・AUTO EV/HV モード・HVモードを切りかえるには)
車両がAUTO EV/HV モードのときは、AUTO EV/HV モード表示灯が点灯します。
HVモード時は、ガソリンエンジンと電気モーターを併用して走行します。(→HV モード時)
EVモードまたはAUTO EV/HV モードでのEV走行に必要な電池残量がなくなると、自動でHVモードに移行します。
EV走行するための駆動用電池残量を温存したいときなどには、スイッチ操作により、任意のタイミングでHV モードに切りかえることもできます(→EVモード・AUTO EV/HV モード・HVモードを切りかえるには)。高速道路や登坂路を走行するときは、電気消費量を抑えるために、HV モードで走行することをおすすめします。
車両がHVモードのときは、HVモード表示灯が点灯します。
HVモードに切りかえた場合でも、EV走行可能距離が低下する場合があります。
EV 走行に必要な駆動用電池の残量がなくなったとき、スイッチ操作でバッテリーチャージモードに切りかえることにより、ガソリンエンジンで発電した電気を駆動用電池に充電することができます。
プラグインハイブリッドシステムの状況により、バッテリーチャージモードに切りかえることができない場合があります。(→バッテリーチャージモードについて)
バッテリーチャージモードでの走行時は、車両の走行状況によって充電にかかる時間がかわります。
車両がバッテリーチャージモードのときは、バッテリーチャージモード表示灯が点灯します。
バッテリーチャージモードに切りかえると、走行しながら駆動用電池に充電することができますが、発電のためにガソリンエンジンが作動するため、HVモードでの走行時にくらべて、燃料の消費量が増えます。
スイッチ操作により、任意のタイミングでプラグインハイブリッドシステムの作動モードを切りかえることができます。
AUTO EV/HV スイッチまたはEV/HV モード切りかえスイッチを押すと、次のように作動モードが切りかわります。
EV モードのときは、EV ドライブモード表示灯が点灯します。
AUTO EV/HV モードのときは、AUTO EV/HV モード表示灯が点灯します。
HVモードのときは、HVモード表示灯が点灯します。
現在のモード | 切りかえ後の |
---|---|
EVモード | AUTO EV/HV モード |
AUTO EV/HV モード | EVモード |
HVモード | AUTO EV/HV モード |
EV 走行するために必要な駆動用電池の残量がないときは、AUTO EV/HV モードを選択することはできません。
現在のモード | 切りかえ後の |
---|---|
EVモード | HVモード |
AUTO EV/HV モード | HVモード |
HVモード | EVモード |
EV 走行するために必要な駆動用電池の残量がないときは、EVモードを選択することはできません。
EV / HV モード切りかえスイッチを押し続ける
バッテリーチャージモード表示灯が点滅したら、スイッチから手を離します。
バッテリーチャージモードへの切りかえが完了すると、バッテリーチャージモード表示灯が点灯します。
駆動用電池が満充電になると、バッテリーチャージモードは自動で解除され、HV モードに遷移します。
バッテリーチャージモード中にAUTO EV/HV スイッチまたはEV/HVモード切りかえスイッチを押すと、バッテリーチャージモードが解除されます。
バッテリーチャージモードでの規定充電量は、普通充電での満充電量の約80% になります。
次の状況のときは、AUTO EV/HV スイッチまたはEV/HVモード切りかえスイッチを操作しても、プラグインハイブリッドシステムの作動モードを変更できません。(その場合は、スイッチを操作するとマルチインフォメーションディスプレイにメッセージが表示されます)
EV走行するために必要な駆動用電池の残量がないとき(EVモードまたはAUTO EV/HV モード)
駆動用電池が満充電に近いとき(バッテリーチャージモード)
パワースイッチをOFFにすると作動モードの切りかえが解除され、次の始動時にはEVモードの状態にもどります。
EV 走行するために必要な駆動用電池の残量がないときは、HV モードになります。
システム保護などの理由により、次のようなことが起こる場合があります。
バッテリーチャージモードに移行できなかったり、解除されたりする
バッテリーチャージモードに切りかえてもガソリンエンジンが始動しない、または停止する
エアコンの消費電力が大きいときや冷却水温度が高いときなど、システムの負荷が大きい状況では、バッテリーチャージモードによる充電にかかる時間が通常より長くなったり、駆動用電池への充電が実施されなくなったりする場合があります。
バッテリーチャージモードを駐車中に使用するときは、次のことをお守りください。
バッテリーチャージモードの使用中はガソリンエンジンが作動するため、お守りいただかないと思わぬ事故の原因となり、重大な健康障害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
燃えやすいものや可燃物の付近などに車を停めない
車庫内や雪が積もった場所など、換気が悪く囲まれた場所では、バッテリーチャージモードを使用しない
EVモード時はEV走行(電気モーターのみでの走行) できますが、一部の状況ではEV走行が解除され、ガソリンエンジンを併用した走行となります(→EVモード・AUTO EV/HV モード時のガソリンエンジンの作動について)。また、駆動用電池の残量が少なくなると、自動的にHVモードに切りかわります。EVモードでの走行状態を長く続けるために、次のような点にご留意ください。
急加速や急減速を避け、スムーズな運転を心がけてください。
急加速をくり返すと、駆動用電池の残量が早く減少します。また、急加速や速度によりEV走行が解除されます。
なるべく控えめな速度で走行してください。車速が高くなるとEV走行できる距離は大幅に低下します。
マルチインフォメーションディスプレイでEV 走行可能距離を確認できます。(→メーターの表示について)
通常走行では電気モーターのみでEV走行しますが、アクセルペダルを大きく踏み込むと、ガソリンエンジンが始動します(→EVモード・AUTO EV/HV モード時のガソリンエンジンの作動について)。また、駆動用電池の残量が少なくなると、EVモード時と同様に自動でHVモードに切りかわります。AUTO EV/HV モードは、登坂路や急加速が必要なときなど、大きな力が必要な走行状況に適していますが、ガソリンエンジンが始動しやすくなるため、通常はEVモードでの走行をおすすめします。
マルチインフォメーションディスプレイでEV走行可能距離を確認できます。(→メーターの表示について)
一般的なハイブリッド車と同じように使用することができます。
HVモード時は、走行状況に応じて、主に次のように制御されます。
停車中はガソリンエンジンを停止します。
発進時は電気モーターを使って発進します。
通常走行時は、ガソリンエンジンと電気モーターを効率よく制御し、燃費効率が最適になるように走行します。また、必要に応じて電気モーターを発電機として動かし、駆動用電池へ充電します。
アクセルペダルを大きく踏み込んだときは、ガソリンエンジンと電気モーターの両方の動力により力強く加速します。
駆動用電池の充電が必要なときやエンジン暖機中など、ガソリンエンジンが自動停止しないことがあります。(→ガソリンエンジンの自動停止について)
車輪が電気モーターを発電機として動かし、駆動用電池へ充電します。
この回生ブレーキ機能を積極的に活用して駆動用電池に電気を蓄えることで、EV走行できる距離をのばすことができます。
また、HVモード時も燃料消費を抑えるために、回生ブレーキ機能の活用が有効です。
次の場合、車の運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、駆動用電池へ充電すると共に減速力を得ることができます。
シフトレバーがDまたはSで走行中に、アクセルペダルから足を離したとき
シフトレバーがDまたはSで走行中に、ブレーキペダルを踏んだとき
カタログに記載の充電電力使用時走行距離(プラグインレンジ、国土交通省審査値)は、一定の条件における国土交通省指定のパターン走行モードで測定されたものです。
走行条件が異なれば実際のEV走行距離はカタログ値と異なりますが、これは一般のガソリンエンジン車でも同様です。
マルチインフォメーションディスプレイに表示される、EV走行可能距離の表示を目安にしてください。(→メーターの表示について)
EV走行距離は、駆動用電池の充電状態や、車速などの状況により変化します。
駆動用電池の残量が十分にあっても、一部の状況ではEV走行が解除され、エンジンを併用した走行となります。(→EVモード・AUTO EV/HV モード時のガソリンエンジンの作動について)
ガソリンエンジン停止中や、電気モーターの動力のみで走行しているときに、EV インジケーターが点灯します。
EV インジケーターの作動/非作動を設定できます。(→設定について)
長い下り坂を連続して走行するなどして駆動用電池の充電量が回復すると、EV走行可能距離がマルチインフォメーションディスプレイに表示され、自動でEVモードに復帰します。
EV走行可能距離が表示されているのにEVモードに切りかわらないときは、EV/HVモード切りかえスイッチを押してEVモードに切りかえることができます。
駆動用電池の残量が十分にあり、EV 走行可能距離(→メーターの表示について)がマルチインフォメーションディスプレイに表示されていても、一部の状況では自動でEV走行(電気モーターのみでの走行)が解除され、ガソリンエンジンを併用した走行に切りかわります(再度EV走行が可能な状態になった場合は、自動的にEV走行に復帰します)。
EV走行が自動的に解除される状況には、主に次のようなものがあります。
車速が約135km/h以上のとき
アクセルペダルを大きく踏み込んだときや急加速時など、一時的にパワーが必要なとき
ハイブリッドシステムが高温のとき
炎天下に駐車したあとや、登降坂・高速走行後など
ハイブリッドシステムが低温のとき
外気温が約-10 ℃を下まわる状態で暖房を使用したとき
フロントウインドウガラスの曇り取りスイッチ(→フロントウインドウガラスの曇りを取る)を押したとき
ガソリンエンジンの始動が必要であるとシステムが判断したとき
状況により、上記のほかにもEV走行が解除される場合があります。
AUTO EV/HV モードのとき。EVモード時も、駆動用電池の状況によってガソリンエンジンが始動します。
ハイブリッドシステム保護などの理由により、EV走行が自動的に解除されます。その場合は、自動的にEV走行に復帰するまで、ガソリンエンジンを併用した走行を続けてください。
車両の状態に応じて、ガソリンエンジンが自動的に始動・停止します。ただし、次の状態では自動停止しないことがあります。
ガソリンエンジン暖機中
駆動用電池充電時
駆動用電池の温度が高いとき、または低いとき
フロントウインドウガラスの曇り取りスイッチ(→フロントウインドウガラスの曇りを取る)を押したとき
状況により、上記のほかにもガソリンエンジンが自動停止しない場合があります。
この車はREADYインジケーターが点灯し、走行可能な状態でも、通常の車のようにエンジン音や振動がないことがあるため、走行可能な状態であることに気が付かない場合があります。安全のため、駐車時はパーキングブレーキをかけて、確実にシフトレバーをPにしてください。
ハイブリッドシステム始動後は、次のような音や振動が発生する場合がありますが、異常ではありません。
エンジンルームからのモーター音
ハイブリッドシステム始動時や停止時に聞こえる、車両後方および駆動用電池からの音
ハイブリッドシステム始動時および停止時に車両後方および車両床下から聞こえる“コトン”、“カチッ”などの高電圧リレーの音
バックドアを開けたときに聞こえる作動音
ガソリンエンジンの始動・停止時や低速走行時、およびアイドリング中にトランスミッション付近から聞こえる音
急加速時のエンジン音
ブレーキペダルを踏んだときや、アクセルペダルをゆるめたときに聞こえる回生ブレーキの音
ガソリンエンジンの始動・停止による振動
リヤシート下部にある吸気口(→DC/DCコンバータ冷却用吸入口)から聞こえるファンの音
空調システムおよび駆動用電池冷却(→駆動用電池冷却)の作動にともなう駆動用電池付近からの音
お車のメンテナンスや修理・廃車の際は必ずトヨタ販売店にご相談ください。
特に廃車する場合は、トヨタ販売店を通じて駆動用電池の回収を行っていますので、ご協力ください。
EVモードまたはAUTO EV/HV モードを利用可能にするために、車両のご使用前には、あらかじめ外部電源から駆動用電池を充電してください。
駆動用電池の充電が完了していなくても車両は使用可能ですが、残量が十分にないと、EVモードまたはAUTO EV/HV モードを利用できなかったり、EV 走行できる距離が短くなったりします。
プラグインハイブリッド車は、外部からの充電により蓄えた電気を使用して走行することができますが、EVモードまたはAUTO EV/HV モード中でも一部の状況(→EVモード・AUTO EV/HV モード時のガソリンエンジンの作動について)ではガソリンエンジンを使用するほか、HVモード中は走行の動力源としてガソリンエンジンを併用するため、燃料の補給は不可欠です。燃料計を確認し、残量が少なくなったときはすみやかに燃料を補給してください。(→給油口の開け方)
車を長期間使用しなかった場合は、補機バッテリーや駆動用電池が充電不足になっている可能性があります。駆動用電池が極端に充電不足になるのを防ぐため、外部電源から充電するか、少なくとも2 ~ 3ヶ月に一度はハイブリッドシステムを始動し、ガソリンエンジンの作動が自動的に停止したあと、パワースイッチをOFF にしてください。(READY インジケーターが点灯後、約10秒経過してもガソリンエンジンが作動しない場合は、そのままパワースイッチをOFF にしても問題ありません)
マルチインフォメーションディスプレイに「補機バッテリー(始動用)充電不足 取扱書を確認してください」が表示された場合は、取扱書の確認をうながすメッセージが表示されたときはの記載に従って対処してください。
補機バッテリーがあがってしまっている場合は、「補機バッテリーがあがったときは」(→補機バッテリーがあがったときは)の記載に従って、対処してください。
車両に普通充電ケーブルを接続したまま長期間放置すると、システムチェックなどの制御が働くことにより、補機バッテリーの電力消費量が増加します。普通充電ケーブルを接続しておく必要がないときは、車両から取りはずしておいてください。
ガソリンエンジンが停止した状態での走行時、車両の接近を周囲の人に知らせるため、車速に応じた音階で通報音を鳴らします。車速が約25km/h をこえると消音します。
次のような場合は、周囲の人に通報音が聞こえにくくなることがあります。
周囲の騒音が大きい場合
雨または強風の場合
また、車両接近通報装置は車両前側にあるので、車両前方と比較して、車両後方は聞こえにくくなることがあります。
車両接近通報装置に異常があるおそれがあります。トヨタ販売店に連絡してください。
本システムは走行の状況や交通情報をもとに作動し、優れた実燃費に貢献する機能です。
先読みエコドライブの詳細については、別冊「マルチメディア取扱書」 を参照してください。
ナビゲーションシステムに登録された先読み減速支援地点に車両が近づくと、マルチインフォメーションディスプレイ上のエコアクセルガイド(→エコアクセルガイド/エコジャッジ)のアクセル操作の目安()の表示が消え、余分な加速をし続けないように支援します。
アクセルペダルを離したあとに、走行状況に応じてエンジンブレーキ力を高め、より効率的に駆動用電池を充電します。
ナビゲーションシステムでのルート案内中、電力を効率よく使用するために、駆動用電池の残量や経路、交通情報といったデータをもとに、EV走行とHV走行を切りかえます。
たとえば、電力の消費が多くなる高速道路や登坂路などがある場合は、駆動用電池の残量を確保するために、HV走行します。
本機能は、AUTO EV/HV モード時のみ作動します。
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