レーダーとカメラにより車両前方の先行車の有無・先行車との車間距離を判定して、先行車との適切な車間距離を確保する制御をします。また、車間距離切りかえスイッチを操作して、希望の車間距離に設定することもできます。

高速道路や自動車専用道路で使用してください。

警告

安全にお使いいただくために
  • 安全運転を行う責任は運転者にあります。システムを過信せず、運転者は常に自らの責任で周囲の状況を把握し、安全運転に努めてください。

  • レーダークルーズコントロールは運転者の操作の一部を支援し、操作負担を軽減するためのシステムで、支援の範囲には限りがあります。

    次の項目をお読みいただき、システムを過信せず安全運転に努めてください。

  • 設定速度は、制限速度・交通の流れ・路面環境・天候などを考慮して適切に設定してください。設定速度の確認は、運転者が行う必要があります。

  • システムが正常に機能していても、運転者が認識している先行車の状況とシステムが検知している状況が異なる場合があります。従って注意義務・危険性の判断・安全の確保は運転者が行う必要があります。システムに頼ったり、安全を委ねる運転をしたりすると思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。

システムの支援内容に関する注意点

システムの支援には限界があるため、次の点に注意してください。システムを過信すると思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。

  • 運転者が見る過程での支援内容

    レーダークルーズコントロールは、自車と設定された先行車との車間距離を検知するのみであり、わき見やぼんやり運転を許容するシステムでも、視界不良を補助するシステムでもありません。

    走行中に限らず、運転者自らが周囲の状況に注意を払う必要があります。

  • 運転者が判断する過程での支援内容

    レーダークルーズコントロールは、自車と設定された先行車との車間距離が適正かどうかを判断しており、それ以外の判断はしません。このため、危険性があるかどうかなど運転者は自ら安全の判断をする必要があります。

  • 運転者が操作する過程での支援内容

    レーダークルーズコントロールは、先行車への追突を防止する機能はありません。このため、危険性があれば運転者自らが安全を確保する必要があります。

レーダークルーズコントロールを使用してはいけない状況

次の状況では、レーダークルーズコントロールを使用しないでください。適切な制御が行われず、思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。

  • 歩行者や自転車等が混在している道

  • 高速道路や自動車専用道路の出入り口

  • 接近警報がひんぱんに鳴るとき

基本機能

  1. 定速走行:
    先行車がいないとき
    運転者が設定した速度で定速走行します。
    下り坂走行で設定車速を超えた時、設定車速が点滅し警報ブザーが吹鳴します。
  2. 減速走行ー追従走行:
    設定した速度より、遅い先行車が現れたとき
    先行車を検知すると自動で減速し、より大きな減速が必要な場合はブレーキがかかります(このとき制動灯が点灯します)。先行車の車速変化に合わせて、運転者の設定した車間距離になるように追従走行します。十分に減速できない状態で先行車に接近した場合は、接近警報を鳴らします。
  3. 加速走行:
    設定した速度より、遅い先行車がいなくなったとき
    設定速度まで加速し、定速走行にもどります。
  4. 発進:
    先行車が停止したときは、続いて停止します(制御停車)。先行車の発進後、“RES”スイッチを押すか、アクセルペダルを踏むと追従走行にもどります(発進操作)。自車が発進操作を行わなかった場合は、制御停車を続けます。
    アドバンスト ドライブ(渋滞時支援)装着車:高速道路・自動車専用道路の一部を走行中に先行車が停止したときは、続いて停車します。停車してから約3分以内に先行車が発進したとシステムが判断すると、ブザーとディスプレイ表示でお知らせし、先行車に続いて発進します。(再発進可能時間延長)

システムの構成部品

メーター表示

  1. マルチインフォメーションディスプレイ
  2. 設定速度
  3. 表示灯

操作スイッチ

  1. 走行支援スイッチ
  2. 走行支援モード選択スイッチ
  3. “+”スイッチ、“RES”スイッチ
  4. キャンセルスイッチ
  5. “-”スイッチ
  6. 車間距離切りかえスイッチ

速度を設定する

  1. 走行支援モード選択スイッチを押してレーダクルーズコントロールを選択します。
    レーダークルーズコントロール表示灯が点灯します。
  2. 希望の車速(約30km/h以上)までアクセルペダル操作で加速/減速し、走行支援スイッチを押して速度を設定する
    マルチインフォメーションディスプレイに設定した速度が表示されます。
    スイッチを離したときの車速で定速走行できます。

設定速度をかえる

  • スイッチで設定速度をかえる

設定速度をかえるには、希望の速度が表示されるまで“+”スイッチまたは“-”スイッチを押します。

  1. 速度を上げる
  2. 速度を下げる
    短押し調整:スイッチを押す
    長押し調整:スイッチを押し続けて速度をかえ、希望の速度で手を離す

設定速度は、次のとおりに増減されます:

短押し調整:スイッチを操作をするごとに1km/h

長押し調整:スイッチを押し続けているあいだ、5km/hずつ

カスタマイズメニューから、設定速度の変化量を変更することができます。

  • アクセルペダルで設定速度を上げる

  1. 設定したい車速になるまで、アクセルペダルを踏んで加速する
  2. “+”スイッチを押す

制御を解除する・復帰させる

  1. 制御を解除するには、キャンセルスイッチまたは走行支援スイッチを押す
    ブレーキペダルを踏んだときも解除されます。(制御停車中は、ブレーキペダルを踏んでも解除されません)
  2. 制御を復帰させるには、“RES”スイッチを押す

車間距離を変更する

スイッチを押すごとに次のように車間距離を切りかえます。

先行車がいる場合、先行車マークも表示されます。

イラスト番号

車間距離

距離の目安(車速100km/hの場合)

1

最長

約70m

2

約60m

3

約45m

4

約30m

車速に応じて実際の車間距離は増減します。また、制御停車時は設定にかかわらず状況に応じた車間距離で停車します。

知識

設定条件について
  • シフトポジションがDのとき設定できます。

  • 車速が約30km/h以上のとき、希望の設定速度に設定できます。(ただし車速が約30km/h未満で設定したときは、設定速度が約30km/hに設定されます)

車速設定後の加速について

通常走行と同様にアクセルペダル操作で加速できます。加速後、車速が設定速度にもどります。ただし、車間制御モード時は先行車との距離を保持するため車速が設定速度以下になることもあります。

追従走行中の停車制御について
  • 制御停車中に“RES”スイッチを押した場合、約3秒以内に先行車が発進すれば追従走行にもどります。

  • 先行車に続いて停車したあと約3秒以内に先行車が発進した場合、追従走行にもどります。

車間制御モードの自動解除

次のとき、自動的に車間制御モードが解除されます。

  • 運転支援装置によるブレーキ制御、出力抑制が作動したとき(例:プリクラッシュセーフティ、ドライブスタートコントロール)

  • パーキングブレーキが作動したとき

  • 急坂路で制御停車したとき

  • 制御停車中に次を検出したとき

    • 運転席シートベルトを着用していない

    • 運転席ドアが開いた

    • 車両が停止したあと約3分経過した

レーダークルーズコントロールの警告メッセージ・警告ブザー

安全にお使いいただくために:→安全にお使いいただくために

センサーが正しく検知しないおそれのある先行車

次のような場合にシステムによる減速が不十分な場合はブレーキペダルを、加速が必要な場合はアクセルペダルを、状況に応じて操作してください。

センサーが正しく車両を検知できず、接近警報(→接近警報)も作動しないおそれがあります。

  • 割込み車両、離脱車両の車線変更が極端に速い、または遅いとき

  • 自車が車線変更しているとき

  • 先行車が低速で走行中のとき

  • 同じ車線に停車中の車がいるとき

  • 同じ車線を二輪車が走行中のとき

システムが正しく作動しないおそれのある状況

次の状況では、必要に応じてブレーキペダルで減速(場合によってアクセルペダルを操作)してください。

センサーが正常に車両を検知できず、システムが正常に作動しないおそれがあります。

  • 先行車が急ブレーキをかけたとき

  • 渋滞時等、低速で車線変更したとき

再発進可能時間延長の作動条件(アドバンスト ドライブ[渋滞時支援]装着車)

次の条件をすべて満たしているときに作動します。

  • マルチメディアディスプレイ装着車:T-Connectのご利用契約中

  • マルチメディアディスプレイ装着車:トヨタが提供するコネクテッドサービスの利用契約中

    詳細はトヨタ販売店へお問い合わせください。

  • 自動車専用道路など限定された道路を走行中

  • 先行車が存在し、システムが先行車を検知できている

  • 先行車と自車のあいだに他車が割り込んできていない

  • 先行車が入れかわっていない

  • クリアランスソナーおよび前側方レーダが前方の物体を検知していない

  • 運転者が前方を向いているとドライバーモニターが判断している

  • ハンドルを操作していない

  • ブレーキペダルを操作していない

接近警報

追従走行中の他車の割り込みなど、十分な減速ができない状態で先行車に接近したときは、表示の点滅とブザーで運転者に注意をうながします。その場合は、ブレーキペダルを踏むなど適切な車間距離を確保してください。

警報されないとき

車間距離が短くても、次のような場合は警報されないことがあります。

  • 先行車と自車の車速が同じか先行車の方が速いとき

  • 先行車が極端な低速走行をしているとき

  • 速度を設定した直後

  • アクセルペダルを踏んだとき

カーブ速度抑制機能

カーブを認識すると車速の抑制を開始します。カーブが終了すると車速の抑制が終了します。

状況に応じて設定速度まで復帰します。

先行車に割り込まれる等で、追従走行が優先された場合も車速抑制は終了します。

知識

カーブ速度抑制機能が作動しないおそれがある状況

次のような状況では、カーブ速度抑制機能が作動しない場合があります。

  • 緩やかなカーブを走行しているとき

  • アクセルペダルを操作しているとき

  • 極端に短いカーブを走行しているとき

車線変更時の補助機能

約80km/h以上で走行中に追い越し車線側へ車線変更する場合、方向指示レバーの操作と連動して設定速度まで加速することで、追い越しを支援します。

約80km/h以上で走行中に自車より遅い車両の後方へ車線変更する場合、方向指示レバーの操作と連動して緩減速することで、車線変更を補助します。

通信利用型レーダークルーズコントロール(ITS Connect装着車)

先行車の加減速の情報を通信で取得することにより、先行車の加減速に素早く追従して車間距離や速度の変動を抑制し、スムーズな追従走行に寄与します。また、先行車が認識できなくなった場合は自動的に通常のレーダークルーズコントロールに切りかわります。

先行車も通信利用型レーダークルーズコントロールに対応している場合に自動的に作動します。

  1. 先行車通信マーク
  2. 車間距離表示

知識

通信利用型レーダークルーズコントロールについて
  • 本機能によって、車間制御モードの速度や車間距離設定が変更されることはありません。

  • 先行車が通信利用型レーダークルーズコントロールに対応していないときは、本機能は作動しません。

  • 先行車や周囲の車両の走行状態によっては、スムーズな追従走行が行われない場合や、自車の速度や先行車との車間距離に影響がおよぶ場合があります。必要に応じてブレーキ・アクセルを操作してください。

通信利用型レーダークルーズコントロールが作動しないおそれがある状況

次のような状況では、通信利用型レーダークルーズコントロールが作動しない、または通信利用型レーダークルーズコントロールから通常のレーダクルーズに切りかわる場合があります。

  • 先行車との通信が途絶したとき

  • センサーが先行車を誤って検知したとき

  • トンネルやビル街などで、自車または先行車のGPS受信状態や通信状態が悪化しているとき

  • 追従していた先行車が車線変更などで離脱したとき

  • 通信していた先行車とのあいだに、通信利用型レーダークルーズコントロールに対応していない車両が割りこんできたとき

通信利用型レーダークルーズコントロールのON/OFFを変更する

カスタマイズメニューから、通信利用型クルーズコントロールの作動/非作動を変更することができます。(→ITS Connect

レーダークルーズコントロールの設定を変更する

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