クリアランスソナーは、車両と壁などの静止物とのおおよその距離を超音波センサーによって検知して、メーター内のマルチインフォメーションディスプレイまたはマルチメディア画面に距離表示とブザー音、音声案内で運転者にお知らせします。

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グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。

システムの構成部品

センサーの種類

  1. フロントコーナーセンサー
  2. フロントセンターセンサー
  3. リヤコーナーセンサー
  4. リヤセンターセンサー
  5. フロントサイドセンサー(アドバンストパーク[駐車支援システム]装着車)
  6. リヤサイドセンサー(アドバンストパーク[駐車支援システム]装着車)

クリアランスソナーの表示のしかた

壁などの静止物を検知すると、マルチインフォメーションディスプレイまたはマルチメディア画面の作動表示が点灯(一部、枠が点滅)します。

  • マルチインフォメーションディスプレイの表示

  • マルチメディア画面の表示(バックガイドモニターまたはパノラミックビューモニター装着車)

  • マルチメディア画面の表示(アドバンストパーク[駐車支援システム]装着車)

    1. フロントコーナーセンサー作動表示
    2. フロントセンターセンサー作動表示
    3. リヤコーナーセンサー作動表示
    4. リヤセンターセンサー作動表示
    5. フロントサイドセンサー作動表示(アドバンストパーク[駐車支援システム]装着車)
    6. リヤサイドセンサー作動表示(アドバンストパーク[駐車支援システム]装着車)

システムを作動させるには

メーター操作スイッチを使ってON/OFFを切りかえます。(→表示を切りかえるには, 表示を切りかえるには

  1. メーター操作スイッチの(縦型ディスプレイ)または(横型ディスプレイ)を押してを選択する
  2. メーター操作スイッチの(縦型ディスプレイ)または(横型ディスプレイ)を押してを選択し、を押す
    クリアランスソナー機能がOFFの時は、クリアランスソナーOFF表示灯(→表示灯一覧)が点灯します。
    OFF(停止)に切りかえて、クリアランスソナーを停止させた場合、再度、マルチインフォメーションディスプレイのからをON(作動)にし、システム作動状態にしないとクリアランスソナーは復帰しません。(パワースイッチをOFFにしたあとで再度ONにしても、復帰しません)

警告

クリアランスソナーをお使いになる前に

必ず次のことをお守りください。
お守りいただかないと、思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。

  • 車両の速度が約10km/hをこえないようにしてください。

  • センサーの検知範囲、作動速度には限界があります。車を前進・後退するときは、必ず車両周辺(特に車両側面など)の安全を確認し、ブレーキで車速を十分に制御し、ゆっくり運転してください。

  • センサーの検知範囲にはアクセサリー用品を取り付けないでください。

  • バンパー真下付近は検知しません。
    センサーより低いものや細い杭などは、一度検知しても接近すると突然検知しなくなることがあります。

クリアランスソナーをOFFにするとき

次のときはシステムをOFFにしてください。クリアランスソナーが正常に作動しないことがあり、思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。

  • 市販のフェンダーポール・無線機アンテナ・フォグランプを車に付けたとき

  • バンパーやセンサー部付近にものをぶつけたときや、たたくなどの強い衝撃を与えたとき

  • トヨタ純正品以外のサスペンションを取り付けたとき

  • けん引フックを取り付けたとき

  • 字光式ナンバープレートを取り付けたとき

クリアランスソナー使用時の注意

次のとき、センサーの異常などにより装置が正常に作動しなくなっているおそれがあります。トヨタ販売店で点検を受けてください。

  • 静止物を検知していない状態で、クリアランスソナーの作動表示が点灯もしくは点滅し、ブザーが鳴ったとき

  • センサー部付近にものをぶつけたときや、たたくなどの強い衝撃を与えたとき

  • バンパーをぶつけたとき

  • ブザー音がしないのにクリアランスソナー表示が点灯もしくは点滅したままのとき(ミュート選択時は除く)

洗車時の注意
  • 高圧洗車機を使用して洗車するときは、センサー部に直接水をあてないでください。強い水圧により衝撃が加わり、正常に作動しなくなるおそれがあります。

  • スチームを使用した洗車機などで洗車するときは、スチームをセンサー部に近付けすぎないようにしてください。スチームにより、正常に作動しなくなるおそれがあります。

知識

作動条件
  • パワースイッチがONのとき

  • クリアランスソナー機能がONのとき

  • 車両の速度が約10km/h以下のとき

  • シフトポジションがP以外にあるとき

マルチインフォメーションディスプレイに“ソナーの汚れを除去してください”が表示されたときは

クリアランスソナーのセンサーに水滴・氷・雪・泥などが付着していることが考えられます。
この場合はセンサーの水滴・氷・雪・泥などを取り除けば、正常に復帰します。
また、低温時にはセンサーの凍結などにより異常表示が出たり、静止物があっても検知しないことがあります。氷が解ければ、正常に復帰します。
水滴・氷・雪・泥がないのに異常表示が出ている場合は、センサーの異常が考えられますので、トヨタ販売店で点検を受けてください。

センサーの検知について
  • センサーの検知範囲は車両前部と後部のバンパー周辺に限られます。

  • 静止物の形状・条件によって検知できる範囲が短くなることや、検知できないことがあります。

  • センサーが静止物に近づきすぎると検知できないことがあります。

  • 静止物を検知してから、表示が出る(ブザーが鳴る)までに多少時間がかかります。低速走行時の場合でも表示が出る(ブザーが鳴る)までに、静止物まで約30cm以内に接近するおそれがあります。

  • オーディオ・エアコン使用時は、音楽やファンの音などにより、ブザーの音が聞き取りづらくなる場合があります。

  • 他システムのブザー音などにより本システムの音が聞き取りづらくなる場合があります。

システムが正常に作動しないおそれがあるとき

次のような状況では、センサーが正常に作動しないことがあります。

  • センサーに水滴・氷・雪・泥などが付着したとき(取り除けば、正常に復帰します)

  • センサー部が凍結したとき(解ければ、正常に復帰します)
    特に低温時には凍結などにより異常表示が出たり、壁などの静止物があっても検知しないことがあります。

  • センサーを手などで覆ったとき

  • 炎天下や寒冷時

  • 凸凹道・坂道・砂利道・草むら走行時など

  • 他車のホーン・オートバイのエンジン音・大型車のエアブレーキ音・他車のクリアランスソナーなどの超音波を発生するものが付近に存在するとき

  • どしゃぶりの雨や水しぶきがかかったとき

  • 冠水している道路でセンサーに水がかぶったとき

  • 車両姿勢が大きく傾いたとき

  • 背の高い縁石や直角の縁石に向かって進んだとき

  • センサーに静止物が近付きすぎたとき

正しく検知できないことがある静止物

静止物の形状・条件によっては検知できる範囲が短くなることや、次のようなものは検知しないことがあります。注意して運転してください。

  • 針金・フェンス・ロープなどの細いもの

  • 綿・雪などの音波を吸収しやすいもの

  • 鋭角的な形のもの

  • 背の低いもの

  • 背が高く上部が張り出しているもの

特に人は衣類の種類によっても検知できない場合がありますので、常に目視で確認してください。

距離表示の見方

静止物を検知できる範囲

  • アドバンストパーク(駐車支援システム)非装着車

    1. 約100cm
    2. 約150cm
    3. 約60cm
      検知できる範囲は図のとおりです。ただし、静止物がセンサーに近付きすぎると検知できません。
      静止物の形状・条件によっては、検知できる距離が短くなることや、検知できないことがあります。
  • アドバンストパーク(駐車支援システム)装着車

    1. 約200cm
      検知できる範囲は図のとおりです。ただし、静止物がセンサーに近付きすぎると検知できません。
      静止物の形状・条件によっては、検知できる距離が短くなることや、検知できないことがあります。

検知距離とブザー音

  • アドバンストパーク(駐車支援システム)非装着車

    静止物までのおおよその距離

    ブザー音

    フロントセンター:
    約100cm~60cm

    リヤセンター:
    約150cm~60cm

    断続音

    約60cm~45cm

    早い断続音

    約45cm~30cm

    非常に早い断続音

    約30cm~15cm

    連続音

    約15cm以下

    ※:

    自動ミュート機能あり(→音声案内とブザー音

  • アドバンストパーク(駐車支援システム)装着車

    静止物までのおおよその距離

    ブザー音

    フロントセンター:
    約200cm~100cm

    リヤセンター:
    約200cm~150cm

    サイド:
    約200cm~115cm

    コーナー:
    約200cm~60cm

    なし(表示のみ)

    フロントセンター:
    約100cm~60cm

    リヤセンター:
    約150cm~60cm

    サイド:
    約115cm~60cm

    断続音

    約60cm~45cm

    早い断続音

    約45cm~30cm

    非常に早い断続音

    約30cm~15cm

    連続音

    約15cm以下

    ※:

    自動ミュート機能あり(→音声案内とブザー音

音声案内とブザー音

ブザー動作と静止物までの距離

静止物を検知すると、ブザーが鳴ります。

ブザー音と同時に音声案内を行います。

  • 静止物との距離が近付くと、ブザーの断続時間が短くなります。静止物との距離が約30cm以下のとき、ブザーは断続音「ピピ」から連続音「ピー」になります。

  • 複数のセンサーが同時に静止物を検知しているときは、もっとも近い静止物との距離に合わせたブザー音が鳴ります。

  • ブザー吹鳴後、静止物との距離が近づかない場合は、自動でブザーが消音されます。(自動ミュート機能)

ブザー音量調整

マルチインフォメーションディスプレイ上でブザー音量の調整ができます。

メーター操作スイッチを使って設定を変更します。(→表示を切りかえるには, 表示を切りかえるには

  1. メーター操作スイッチの(縦型ディスプレイ)または(横型ディスプレイ)を押してを選択する
  2. メーター操作スイッチの(縦型ディスプレイ)または(横型ディスプレイ)を押してを選択し、を押し続ける
  3. 音量を選択し、を押す
    1, 2, 3の間で音量が切りかわります。

ブザー音の一時ミュート(消音)

作動対象を検知した場合、マルチインフォメーションディスプレイ上に一時ミュート(消音)スイッチが表示されます。
を押すとクリアランスソナー、RCTAのブザー音が一括でミュート(消音)されます。

一時ミュート(消音)が解除されるとき:

  • シフトポジションを切りかえたとき

  • 車速が一定値以上になったとき

  • センサー異常やシステムが一時使用不可となったとき

  • 使用中の機能をOFFにしたとき

  • パワースイッチをOFFにしたとき

巻き込み警報機能(アドバンストパーク[駐車支援システム]装着車)

サイドエリアの静止物が車両の経路内にある場合に、表示とブザーで運転者に知らせます。

  1. 静止物
  2. 計算した車両経路

走行中にサイドセンサーで静止物を検知します。車両が移動して静止物がサイドセンサーで検知できない位置にあった場合も、車両の位置を計算することで静止物の位置を算出し、車両の経路内に静止物がある場合に、巻き込み警報機能が作動します。

  1. サイドセンサーで検知した静止物
  1. 停車時はサイドエリアの静止物の検知は行いません。
  2. 車両移動中に静止物を検知
  3. サイドセンサーで、静止物を直接検知していない状態でも、表示とブザーで知らせます。

知識

巻き込み警報機能の作動条件
  • アドバンストパーク(駐車支援システム)作動中のとき

  • ハイブリッドシステム始動後、車両が約7m移動するあいだ

  • シフトポジションがRのとき

  • シフトポジションをRからDにしたあと、車両が約7m移動するあいだ

  • が押され、マルチメディア画面が表示されているとき

  • フロントまたはリヤセンサーが静止物を検知しているとき

サイドエリアの静止物の検知について
  • サイドエリアの静止物は、センサーで直接検知するのではなく、車両前後のサイドセンサーで検知したあと車両の位置を計算することで静止物の位置を算出します。そのためパワースイッチをONにしたあと、しばらく走行してセンサーでサイドエリアのスキャンが完了するまでは、サイドエリアに静止物があっても検知できない場合があります。

  • サイドセンサーで車・人・動物などがサイドセンサーの検知範囲から出ても検知している状態が継続します。

警告

サイドセンサーについて

次のとき、クリアランスソナーが正常に作動しないことがあり、思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。注意して運転してください。

  • パワースイッチをONにした直後の発進時、フロントサイドセンサーで検知できないような小さい車両や静止物が隣にあるとき

    下図の場合、前進しても左側にある車両を検知できないため、巻き込み防止警報機能は作動しません。

  • サイドセンサーで検知できない位置に静止物がある場合や、人がいる場合

  • サイドエリアのスキャン完了後でも、車・人・動物などが車両の横からサイドエリアに侵入してきた場合は検知できません。