けん引は、できるだけトヨタ販売店または専門業者にご依頼ください。

その場合は、レッカー車または、車両運搬車を使用することをおすすめします。

やむを得ず他車にロープでけん引してもらう場合は、車両積載車までの移動など、できるだけ短距離にとどめてください。

警告

次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。

レッカー車でけん引するとき

必ず4輪とも持ち上げた状態で運搬してください。タイヤが地面に着いた状態でけん引すると、駆動系部品が破損したり、車の向きがかわり事故につながったりするおそれがあります。

他車にけん引してもらうときの運転について
  • けん引フックやロープに過剰な負荷をかける急発進などを避けてください。
    けん引フックやロープが破損し、その破片が周囲の人などにあたり、重大な傷害を与えるおそれがあります。

  • エンジンスイッチをOFFにしないでください。
    ハンドルがロックされ、ハンドル操作ができなくなるおそれがあります。

けん引フックを車両に取り付けるとき

指定の位置にしっかりと取り付けてください。
指定の位置にしっかり取り付けていないとけん引時にフックがはずれるおそれがあります。

けん引のあとは

けん引フックは必ず取り外してください。
そのままにしておくと、衝撃を受けたときSRS エアバッグとフューエルポンプシャットオフシステムが正常に作動しないおそれがあります。

注意

車両の損傷を防ぐために
  • 他車にけん引してもらうときは次のことを必ずお守りください。

    • ワイヤーロープは使用しない

    • 速度30km/h以下、距離30km以内でけん引する

    • 前進方向でけん引する

    • サスペンション部などにロープをかけない

  • この車両で他車やボート(トレーラー)などをけん引しないでください。

長い下り坂でけん引するときは

レッカー車で4輪とも持ち上げた状態でけん引してください。

レッカー車でけん引しないと、ブレーキが過熱し効きが悪くなるおそれがあります。

リヤ側フックについて

やむを得ない場合以外は使用しないでください。装置の変形や車両の損傷などにつながるおそれがあります。

けん引の前に販売店への連絡が必要な状況

次の場合は、駆動系の故障が考えられるため、トヨタ販売店または専門業者へご連絡ください。

  • エンジンはかかるが車が動かない

  • 異常な音がする

レッカー車でけん引するとき

  • 前向きにけん引するときは

    台車を使用して後輪を持ち上げる

  • うしろ向きにけん引するときは

    台車を使用して前輪を持ち上げる

注意

レッカー車でけん引するとき

車両の損傷を防ぐために図のようなレッカー車ではけん引しないでください。

車両運搬車を使用するとき

車両運搬車で輸送するときは、図の場所で固縛する

鎖やケーブルなどを使用して車両を固縛する場合は図に黒く示す角度が45°になるように固縛する

注意

車両運搬車に車を固縛するとき

ケーブル等を過度に締め付けすぎないでください。車両の損傷につながるおそれがあります。

他車にけん引してもらうとき

他車にけん引してもらうときは、けん引フックを取り付ける必要があります。手順に従って取り付けてください。

  1. トランク内のホイールナットレンチ、マイナスドライバー、けん引フックを取り出す(→タイヤパンク応急修理キット・工具の搭載位置, 工具とジャッキの位置
  2. マイナスドライバーを使ってフタをはずす
    傷が付くのを防ぐため、マイナスドライバーの先端に布などを巻いて保護してください。
  3. 上側のカバーをバンパーから取りはずす
    カバーを取りはずすときは、車両中央へ引っ張るようにして取りはずしてください。
  4. 下側のカバーをバンパーから取りはずす
    カバーを取りはずすときは、カバーを上へスライドさせて車両前方へ引っ張るようにして取りはずしてください。
  5. けん引フックを穴に挿し込んでまわし、軽く締める
  6. ホイールナットレンチや金属の固い棒などを使い確実に取り付ける
  7. 車体に傷が付かないようにロープをけん引フックにかける
    車体に傷が付かないように注意してください。また、前進方向でけん引してください。
  8. ロープの中央に白い布を付ける
    布の大きさ:
    0.3m平方(30cm×30cm)以上
    1. 25m以内
    2. 5m以内
    3. 白い布
    4. けん引方向
  9. 運転者はけん引される車両に乗り、エンジンを始動する
    エンジンが始動しないときは、エンジンスイッチをONにしてください。
  10. けん引される車両のシフトレバーをNにしてから、パーキングブレーキを解除する
    けん引中は、ロープがたるまないよう、減速時なども前の車の速度に合わせてください。
    オートマチック車:シフトレバーがシフトできないときは:→シフトレバーをPからシフトできないとき

注意

カバーを取りはずすときは

カバーを取りはずす際に無理な力を加えないでください。変形したり破損したりするおそれがあります。

知識

けん引フックの使用目的

けん引フックはけん引してもらうときに使うものであり、他車をけん引するためのものではありません。

他車にけん引してもらうときに

エンジンが停止しているとブレーキの効きが悪くなったり、ハンドル操作が通常より重くなったりします。

ホイールナットレンチについて

トランクに搭載されています。(→タイヤパンク応急修理キット・工具の搭載位置, 工具とジャッキの位置

リヤ側けん引フックについて

このフックは、自車より軽い車をやむを得ず一般路上でロープによりけん引するときに使用することができます。

他車をけん引するときは

BSD/RCTA装着車は、BSD/RCTAをOFFにしてください。
けん引車によりレーダー波が妨げられ、システムが正常に機能しません。

リヤ側けん引フックを取り付けるには

リヤ側けん引フックを取り付けるときは、手順に従って取り付けてください。

  1. トランク内のホイールナットレンチ、マイナスドライバー、けん引フックを取り出す(→タイヤパンク応急修理キット・工具の搭載位置, 工具とジャッキの位置
  2. マイナスドライバーを使ってフタをはずす
    傷が付くのを防ぐため、マイナスドライバーの先端に布などを巻いて保護してください。
  3. カバーをバンパーから取りはずす
  4. けん引フックを穴に挿し込んでまわし、軽く締める
  5. ホイールナットレンチや金属の固い棒などを使い確実に取り付ける